金山神社

佐野市金井上町(平成18年6月28日)

【狛見倶楽部 佐野支部 クマちゃん通信員より】
 神社は、佐野行田線の旧道を北に向かい、大祝町信号を過ぎたらすぐの道路を左折した、金井上町にあります。佐野厄除大師の東150m位にあたります。狛犬は居なかったです。本殿の彫刻は、なかなか見事なものでした。最近、奉納茶会が行われ、その時の様子が書かれた新聞記事が拝殿の側面に貼ってありました。

 案内によると、「佐野市は、その起源を天慶2年(939)とする天明鋳物の伝統の町で、ここ金山神社はその天明鋳物が最も栄えた江戸時代中期の寛保2年(1742)に創建され、「かねがみさま」と呼ばれ、鋳物師や地域住民の厚い尊崇を受けていました。御祭神は金山彦命、金山姫命で、総称して金山大明神と呼ばれ、創建当時の社殿は荘厳華麗な物だったことが絵図により想像されます。」とありますが、詳細は金山神社由来記(抄)の拡大写真の方をご覧ください。

神社入口
多彩な彫刻の施された拝殿
挙鼻の応龍(有翼の龍)。中国神話によると、龍は千年生きると翼が生えるといいます。中国神話の中でも一匹しか確認されておらず、元は天上に住んでいましたが、ある時人間である黄帝に味方したため、神々から天に帰ることを禁じられ、そのため地上の恭丘山に棲み、嵐・風雨を自在に操る神となったとされています。
拝殿の額「金山大明神」 拝殿の扉。ここにも中国の故事に纏わる彫刻が施されています。
木鼻の狛犬と象 本殿
本殿右側面と背面の精緻な彫刻
佐野伝統工芸「天明鋳物」は特に湯釜に縁が深く、室町時代には湯釜といえば「東の天明」「西の芦屋」といわれていましたが、今年の6月4日に地元の茶道家・島田宗宏さん(95歳)が、昨秋佐野鋳物工業組合が奉納した「金鈴」、茶道具商奉納の鳥居の注連縄などのお披露目を兼ねた「金山神社奉納茶会」を開催したそうです。


(栃木読売新聞6月14日版抜粋)

金山神社由来記(抄)の拡大写真はこちらで