富士浅間神社

佐野市嘉多山町(平成17年12月12日)

【狛見倶楽部 佐野支部 クマちゃん通信員より】
 この神社は、旧葛生町の嘉多山公園近くにあります。昭和53年生まれの狛犬さんが迎えてくれました。神社は以前、別の場所にあったが、この場所に移転してきたと記念碑に書かれています。神社境内から、近くにある鉱業関係の事業所がよく見えました。

 この神社は国道293号線に面した嘉多山公園の東側の道を入り150m程行くと左手に鎮座しています。
 案内によると、弘長2年(1262)に創建され、主祭神・木花開耶姫命ほか7柱の神々を奉際しています。江戸時代には館林の鬼門除けとして崇敬を受けていました。明治期に一時官有地となりましたが、神社では縁故払い下げを受けました。一方神社所有地内に良質の石灰岩の埋蔵が発見され、地域発展の一助にと関係会社に採掘権を委譲しましたが、粉塵災害が激しく、昭和41年に移転を決議し、現在地へ遷座した、とあります。
今まで、水害などの自然災害による理由により遷座を余儀なくされた神社は数々見てきましたが、人工的な粉塵災害で移転をした神社は初めて聞きました。この地球の環境を一番壊しているのは、自己中心的な快適生活を送る為には何でもありという、我々人間なのだと云うことを改めて考えさせられるきっかけとなった神社です。

神社入り口
昭和53年生まれのしょうわ狛犬
(昭和53年建立)
拝殿 木鼻の狛犬と象。狛犬の右足が喉を押さえているようで変わっています。
本殿。この辺りは本当に何処の神社も精巧な彫刻が施してあり、驚きの連続です。それが文化財の指定も受けていないのですから…。
数々の境内社
神社境内から鉱都・葛生の眺め