大杉神社(虚空蔵尊)

日光市稲荷町1-671(平成22年8月6日)

東経139度36分56.1秒、北緯36度44分51.37秒に鎮座。

 この神社は東武日光駅の西北西約700mに鎮座しています。杉の大木が目立つ境内奥と異なり、神社前方にはしだれ桜を初めとする広葉樹が淡い緑色を見せています。石垣の左右には庚申塔群が林立し、二基の鳥居を潜り境内に入ると、左に大杉神社、古い狛犬に護られた聖徳太子堂等が、右には末社、石仏等が配され、正面に文政10年生まれの狛犬に護られて、「虚空蔵尊」社殿が建立されています。
 手元の地図には「大杉神社」と記載されていましたが、入口の案内や、境内の配置…などを見ると「虚空蔵尊宮」か「磐裂神社」または「星宮神社」が正しいのではないでしょうか?
 元禄5年(1692)再建で、平成元年に改修された総朱塗り極彩色の社殿は県の文化財に指定されており、随所に東照宮を思い起こさせる精巧な彫刻が施されている様は見事で、この地区の宮大工さんの腕の高さを物語っています。

 御祭神:磐裂神(虚空蔵尊)
 祭礼日:1月9日〜10日
 境内社:大杉神社、聖徳太子堂
 由緒:・寛永十七年(1640)、神橋右岸の磐裂神(虚空蔵尊)を分祀し、東町六ヶ町の住民の鎮守として祀る。
     ・例年、正月9日〜10日に大祭を執行。
     ・御宮造・本朱塗極彩色の社殿は、栃木県文化財指定。
     ・境内に太子堂もある。

社頭
神社入り口の神橋・石段
入口に立つ一と二の明神鳥居
境内の様子
境内左に配された大杉神社
「虚空蔵尊」社殿と狛犬
「虚空蔵尊」社殿前の文政10年生まれの狛犬
阿は宝珠を、吽は角を付けた、堂々たる江戸尾立狛犬です。優しさが溢れた顔つきで、ボリューム感があり、全体のバランスが良い優れものです。
狛犬の拡大写真はこちらで
(文政10年(1827)丁亥正月建立)
「虚空蔵尊」社殿
社殿と彫刻拡大写真はこちらで
聖徳太子堂
聖徳太子堂前にいる建立年代不明の狛犬
縦置きで獅子山風の石垣の上に置かれていますが、これは多分明治以降に置き換えられたもので、元々狛犬自体は直置きで、1600年代後半から1700年代前半に建立されたのではないかと私達は考えています。素朴な造りの可愛い子達です。
狛犬の拡大写真はこちらで
境内右側に祀られている末社、石仏
石仏 庚申供養
庚申塔 石碑
青面金剛供養、庚申供養 庚申塔群
ご神木・大杉