久我神社

鹿沼市下久我(平成18年6月4日)

【狛見倶楽部 佐野支部 クマちゃん通信員より】
 神社は、石裂上日向線を石裂方面に向かい、道路沿いに案内がありますから、そこを右折します。安政5年の狛犬が迎えてくれます。拝殿の後ろに、久我神社と熊野神社の本殿が仲良く並んでいました。二つの本殿は、鹿沼市の文化財に指定されています。

 この神社は荒井川流域の久我小の東300mに鎮座しています。
 本殿が市指定文化財の久我神社・熊野神社両社ともに創建は不明ですが、久我神社は旧久我村の鎮守社で、文化13年(1816)に再建され、御祭神は大国主命です。熊野神社は旧村内から移転された社で、同時期の再建と思われ、御祭神は、素戔嗚尊です。詳細については下記写真でどうぞ。
 この素晴らしい本殿の他に、豊かな杜と、特にご神木となっているスギの古木が目を奪い、また不思議な安らぎを与えてくれそうです。私は「生きている化石」といわれるほど古い人間だからでしょうか? 豊かな緑、小川のせせらぎ、焚き火の炎、海辺の波の満ち引きなど、自然の何の変哲もない営みの中に身を置くと、不思議と安らぎを覚え、時の経つのも忘れてしまうのです。

神社入口のご神木・大杉 拝殿前にも大杉が
安政5年(1858)生まれの狛犬。
顔にかかる鬣は大きくカールし、後頭部から背中へはストレートの儘長く伸びています。
尻尾も装飾的で、毛の流れがスムースです。顔は何回か見たタイプですが、
獅子頭のようで、尚かつ、この子達はとてもにこやかで優しげです。

(彫工・蟹澤 忠七  
安政5年(1858)正月吉日建立)
拝殿 本殿囲い
一間社流造・久我神社本殿 春日造・熊野神社本殿
社殿壁面の彫刻。五人の人物が、
雅楽の演奏をしているように見えますが、
精緻な彫刻を守るため網がかけてあります。
ご神木をご神体としているのでしょうか? 
後ろの球状の物は達磨さんのようです、
如何なる関係なのでしょうか?
庚申塔