日枝神社

芳賀郡益子町七井1010(平成18年11月13日)

【狛見倶楽部 佐野支部 クマちゃん通信員より】
 神社は、真岡鉄道七井駅付近の黒田市塙真岡線を北上、道路沿い右側、七井地区にあります。昭和9年の狛犬さんが居ました。本殿は町指定の文化財です。天保3年の水盤は、ちょっと変った形をしていました。

 神護景雲2年(768)の創建ですが、その後一時荒廃。長久元年(1040)に初代矢嶋城主七井刑部太夫頼冶が再建し、七井氏の氏神としました。現神社の社地北側一帯がその七井氏の城址でしたが、永禄2年(1559)益子氏により七井氏が滅ぼされた後は廃城となり、現在は耕地整理のために遺構はほぼ失われてしまいました。只、付近には七井氏の名の由来となった7つの井戸が残されていると言われています。その後は矢嶋郷総鎮守として崇められ、江戸時代までは山王神社、山王権現ともいわれていました。明治期に現社名に改称されました。

神社入口、靖国鳥居
社号標「村社 日枝神社」
提灯の下がる参道の様子と
境内入口の二の両部鳥居
昭和9年生まれの狛犬。
江戸型ですが、江戸の物よりも若干素朴で、尾が付け根から上と
左右全ての方向に流れるのはあまり見かけません。
尾の流れはその時時代時代により流行があったようですが、
この時期ここ益子町ではこの様な形の尾が流行っていたのでしょうか。
阿は玉を囓る子狛を、吽は模様の入った玉を持っています。
体中に瘤が残り良く保存されています。

まだ鬣も牙も生え揃わないような
悪戯そうな子狛が、
模様入りの玉を囓っています。
それでも一人前の顔つき体つきで
睨みを利かそうとしているところが、
とても可愛いですね。

(昭和9年建立)
拝殿
重厚且つ壮麗な藁葺きの屋根で、享保4年(1719)建立の町指定文化財・本殿
花鳥の彫刻を施した江戸時代中期の様式を伝える建物だそうです。
重々しい藁葺きの屋根の下に精緻な彫刻が施された様が、不思議な調和を見せています。
末社・加茂神社 末社
天保3年(1832)奉納の
亀のような形をした水盤