御厨神社

足利市小曽根町(平成18年7月10日)

【狛見倶楽部 佐野支部 クマちゃん通信員より】
 神社は、館林から国道122号線を太田方面に向かい、邑楽町の「いかつち信号」を右折して中野御厨線に入り、少し走った小曽根地区にあります。大正6年の狛犬が迎えてくれます。足利の御厨神社は、ここの他に福富町にあります。島田町にもあるそうです。昔、この辺りは、皇室の領地だったのでしょうか。

 旧梁田郡域にある御厨神社は、伊勢神宮の御分霊を奉斎し創建されたものと思われますが、この神社そのものの創建由緒については分かりません。ただ福富町の御厨神社は伊勢神宮の神領地であった梁田18郷の総鎮守で康平6年(1063)に創建されています。「御厨」とは、生産された絹布・綿等を伊勢神宮へ献じたこと、伊勢神宮の厨(くりや・台所のこと)の役目を担った、御厨(おんくりや)に由来しています。梁田郡は渡良瀬川南岸にあたり、天平宝勝4年(752)東大寺の封戸(寺院に付属して租税や課役を寺院に納める民のこと)となりますが、足利荘の成立等により、その封戸制が崩壊した後、康治2年(1143)に伊勢大神宮の所領となり梁田御厨は成立し、天養元年(1144)の院宣、永万元年(1165)の宣旨などにより、社会的・法的な地位が確立したということです。

神社入口 参道の様子
拝殿 拝殿の額「御厨神社」
大正6年生まれの江戸タイプの狛犬。阿は子取、吽は玉取。
後ろ姿が美しく、たおやかで高貴な感じがする狛犬です。
子狛も顔は見えませんが均整の取れた体つきをしています。

(大正6年建立)
拝殿内の様子 本殿覆い屋
相の間と本殿。見えるでしょうか? 境内社・天満神社、他末社
境内社、左は御嶽社、中央は琴平神社他二社 境内社、右社殿は稲荷神社・八幡宮