樺崎八幡宮

足利市樺崎町(平成18年2月3日)

【狛見倶楽部 佐野支部 クマちゃん通信員より】
 この神社は、国道293号線を佐野方面に向かい、樺崎工業団地付近で左折した樺崎地区にあります。水盤は、嘉永元年のものです。狛犬さんは居ませんでした。訪れた時は、ちょうど節分祭の準備をしていました。拝殿と神楽殿は、いつもと違って華やかな印象です。幕が張られ、榊が供えられているからでしょうか。拝殿の横には、推定樹齢600年の杉の御神木があります。
 ここは、足利義兼の創建、樺崎寺(法界寺)跡でもあります。浄土庭園を持った大きな寺でした。 国の史跡に認定され、発掘調査や復元工事が進んでいます。

 この神社は鎌倉時代初期に足利源氏の棟梁、足利義兼が開基した樺崎寺跡に鎮座しています。その義兼が住み、入定した鑁阿寺の奥の院法界寺に、3代目義氏が正治元年(1199)、八幡宮を合祀したことにはじまるとされています。本殿は天和年間(1681〜1684)に再建されています。そして、明治以降寺の方は廃寺となり、今は八幡宮のみが祭られています。
 現在、神社の左側・国指定史跡の樺崎寺跡の発掘調査が行われ、伽藍跡や、今も残る八幡池と参道の間から中島を含む池などが調査されています。

神社遠景 嘉永元年の水盤
拝殿 神楽殿
天和年間(1681〜1684)に再建された本殿。未だに綺麗に保存されています。
樺崎寺跡の発掘調査現場の様子
推定樹齢600年の杉の御神木