八幡宮

足利市八幡町(平成17年12月2日)

【狛見倶楽部 佐野支部 クマちゃん通信員より】
この神社は、山辺小学校の隣にあります。はじめに迎えてくれるのは、昭和15年の狛犬さんで、次が天保3年です。本殿は、県指定の文化財で見事でした。神社入口にある、推定樹齢600年のクロマツもなかなかです。また境内社の「門田稲荷」は、日本三大縁切稲荷の一つで、縁切は勿論のこと病気、災難、厄除に霊験あらたかな神社と云われています。神様にお願いした人達の絵馬が、拝殿前にたくさん掛かっていました。

この神社は東武伊勢崎線・足利市駅の南西約2km、山辺小学校の隣に鎮座する、下野国内の数ある八幡宮の中でも第一の八幡宮と位置づけられている神社です。
社伝によると、天喜4年(1056)八幡太郎の名で有名な源義家が、陸奥の豪族、阿部頼時父子との戦い(前九年の役)にあたりこの付近の大将陣に宿営し、戦勝を祈願して現在地に小祠を創建し、山城の国(現京都)の男山八幡宮を勧請したといわれています。その後は、八幡太郎義家・義国の父子の手厚い信仰により源姓足利氏の代々の氏神として保護され、古くは足利荘八幡宮と呼ばれ、下野国内第一の八幡宮として、下野国一社八幡宮、一国一社八幡宮とも称されていました。 文明8年(1476)8月には、長尾景長が境内社木伐採の禁制を出し保護を加え、その後、元和7年(1621)11月、江戸幕府より20石の朱印社領を許されました。
御祭神は誉田別命、大帯姫命、姫大神で、現在の社殿は文化11年(1814)に再建されたものです。幣殿・拝殿は、平成8年、9年度に保存修理を行い、創建当時の姿を保存しています。

市の重要文化財・銅造鳥居
神社外観と天然記念物のクロマツ 推定樹齢600年・クロマツの根元
県指定文化財・拝殿
拝殿の素晴らしい彫刻
拝殿内の様子 県指定文化財・本殿
本殿の精緻な彫刻 末社群
超〜怒り面、マッチョ系の昭和15年生まれの狛犬。
しょうわにしては珍しく吽に角が付いています。
(昭和15年建立)
打って変わって、こちらはのんびりホンワカ系の江戸尾立ち狛犬。
ふっくりした顔立ちで、遠くをボ〜ッと眺めている感じです。
装飾は殆どありませんが、存在感のある良い狛犬です。私はこの手の狛犬が大好きです。


 (天保3年(1832)建立)
                     狛犬の拡大写真はこちらで
境内社・門田(かどた)稲荷神社
縁切稲荷とも呼ばれ、東京の榎木稲荷・京都の伏見稲荷とならぶ日本三大縁切稲荷のひとつで、
男女間・病・薬・賭け事等の縁切・病気・災難・厄除の神徳があるといわれています。
例祭の初午祭は旧暦2月初めの午の日の行われています。
門田(かどた)稲荷神社社殿