久能山東照宮

静岡市駿河区根古屋(平成14年9月22日)

 日光東照宮、世良田東照宮と並ぶ三大東照宮ではあるが、
はっきり言って静岡浅間神社に負けています。
 確かに神部神社の御祭神の中に東照公の名前が見えるが、
浅間神社の方がずっと手間暇、お金と掛けているのは何故
なのでしようか?

ロープウエイで久能山へ

こんなに高い所に有るんですよ

 明治の神仏分離令によって、
取り壊された五重の塔の跡です。
 タリバーンのバーミヤン大仏
破壊を笑えない正に、世紀の
大愚行と言わざるを得ません。

 人はただ身の程を知れ草の葉の、露も重きは落つるものかな(家康)
と詠んだらしいが、こんな立派な墓を作ってもらってどんな気分で
しょうか?しかも家康は生前既に神になるつもりであったようだ。
「人の一生は重荷を負て遠き道を行くが如し、急ぐべからず。
不自由を常と思えば不足なし。心にのぞみおこらば、困窮したる時を
思ひ出すべし。堪忍は無事長久の基。怒は敵と思え。勝つ事ばかり
知りて負くる事を知らざれば害其の身に至る。己を責めて人をせむ
るな。及ばざるは過ぎたるよりまされり。」東照公遺訓、これはあく
までも、子孫専用と思えば、納得!しかし乍三代家光より反故にされた
ようだ。
 言い伝えによれば家康は死に臨んで名刀、三池天太?をもって死体で
試し切りをさせ、しかる後、我が遺体をこの刀と共に西を向けて埋めよ、
とのたまわった様だ。仮想敵国は勿論島津氏であったようだ。
 一端事が有れば、まず熊本城、ついで大阪城、名古屋城、最後は
箱根の天険を恃んで防ぐ、とま〜随分と臆病な事です。

唐門(重要文化財)

本殿(重要文化財)
確かに凄い技量の宮大工さん達が
精魂込めて造ったのでしょうが、
遣り過ぎという感じで私は余り
好きに成れません。

御廟所(重要文化財)

楼  門

楼門の朱の彩色残る獅子と狛犬

彫りは浅く優しい顔の狛犬。尾は背に付いている。

 足元が壊れかけているのがとても残念、
とても面白い。大いに笑える江戸尾付狛犬!
東京最古の狛犬、承応3年(1654)建立・
目黒不動尊の狛犬ととてもよく似ています。

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