若宮神社

静岡市清水区蒲原3-27-11(平成20年6月28日)

東経138度36分23.6秒、北緯35度7分1.79秒に鎮座。

 この神社は御殿山南西麓に鎮座しています。この地は元蒲原御殿があった場所と伝わり、井戸を掘った時、石積や松の丸太などが地下2m余りの所から発見されたといいます。「蒲原御殿」とは徳川家康公が天正3年(1575)の長篠の戦いの余勢をかって勝ちとったこの地に、天正14年(1586)織田信長公を招待するために造営した立派な茶屋(平城)の事で、その後は小田原征伐の折に豊臣秀吉公が立ち寄ったり、2代将軍秀忠公もこの御殿で休息し昼食をとったりされたそうで、今でもこの付近には御殿通りや表御殿跡などの地名が残されています。
 神社手前の一般道に明神灯籠と鳥居が建ち、神社入口には靖国鳥居が建立されています。境内に入るとすぐにスリムな大正2年生まれの尾立狛犬がいて、その後ろ、石垣が組まれた上に拝殿が造営されています。拝殿裏の本殿へ登る石段下にはまたまた建立年代不明の岡崎現代型狛犬がおり、急な長い石段を登った上にはもう一対建立年代不明の岡崎現代型狛犬と、玉垣内に唐破風付きで彫刻の施された本殿が造営されていました。山裾から中腹に掛けて深い森の中に社地がある神社でした。

 この社に案内は無く、御祭神・勧請年月・縁起・沿革等は全て不明です。

神社遠景
神社入口 境内の様子
大正2年生まれの尾立狛犬
小顔で首が無く、スリムな体付きをしています。耳はピンと後ろに立て、横に広がる大きな鼻の下の前平歯が可愛いです。そんなに複雑な形は形はしていませんが、尾の流れが滑らかで綺麗です。
狛犬の拡大写真はこちらで
(大正2年(1913)10月建立)
拝殿前の玉垣に彫られた社名 拝殿
拝殿裏、本殿へ登る石段下にいる建立年代不明の岡崎現代型狛犬
阿は玉に手を置き、吽はそっと子狛に手を触れています。
本殿へ上がる直登の参道石段 境内入口
本殿前、玉垣外にいる建立年代不明の岡崎現代型狛犬
唐破風付きの本殿
向拝下の彫刻は琵琶と太鼓で楽を奏でる天人と親子龍です。
ギリシャ神話の神々を彷彿とさせる、堂々とした木鼻・狛犬