下田八幡神社

下田市1-18-38(平成21年2月7日)

東経138度56分45.63秒、北緯34度40分20.93秒に鎮座。

 この神社は下田の市街地の中にあり、市民文化会館に隣接して鎮座しています。道路に面した参道入口から神門までは約80m程あり、その左右が駐車場となっています。参道入口には神橋が架かり、その左側には「迎神の松」が見事な枝ぶりを見せて横たわっています。参道入口に建つ燈籠には狛犬と寅が彫られ、参道には樹齢約400年のご神木・びゃく槙が聳え、力石も置かれています。参道終点右には鐘楼や社務所が建ち、重厚な神門を潜ると正面石段上に大きな権現造りの拝殿が見えますが、その手前石段下と境内に、素晴らしい二対の狛犬が居ます。社地右側には仁王堂や稲荷神社もあり、それぞれ石造りの仁王様と狐さんが見られました。
 市街地の中の神社とは思えないほど鎮守の杜が豊かな素敵な神社でした。

 御祭神:誉田別命(八幡神社)、素戔嗚尊(八雲神社)、天照皇大神宮(神明宮)
 祭礼日:元旦祭・1月1日、節分祭・2月3日、八雲神社例祭・6月7日、八幡神社例祭・8月14・15日、七五三まつり・11月15日、年越大祓式・12月31日
 境内社:稲荷神社
 由緒:創建時期は不詳のようですが、正応年中(鎌倉後期1288年頃)には既に鎮座していたと伝えられています。裏山から発見された鰐口に「下田村若宮」と刻まれており、下田の地名が出てくる最初のものと思われます。縁起書によれば永正4年(1507)建立された社殿は享和2年(1802)失火により焼失、文化4年(1807)再建されました。
 第2代下田奉行今村正長公により神社の例祭が制定されたといわれ、毎年8月14・15日には、下田太鼓まつりが行われます。この祭は下田八幡神社の例大祭で、大阪夏の陣で勝利を収めた徳川の軍勢が大阪城入城の際打ち鳴らした陣太鼓を、後の下田奉行今村伝四郎正長公が伝えたものだそうです。

社頭
迎神の松 社号標
参道入口に建つ灯籠と、燈籠に彫られた狛犬と寅
参道途中に建つ台輪鳥居
参道の様子
樹齢約400年のご神木・びゃく槙
力石 鐘楼
神門
神門後方にいる明治41年生まれの江戸流れ狛犬
阿は子狛を連れ、吽は玉に手を掛けています。ふくよかな頬の落ち着いた狛犬です。
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(明治41年(1908)10月吉日建立)
拝殿前、文化元年生まれの狛犬
顔つきも尾も、尾立ちから流れへの移行期に造られたことが分かる狛犬です。貫禄充分な、とても丁寧な造りの良い狛犬です。
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(文化元年(1804)4月建立)
拝殿
本殿
境内の様子 忠魂碑
社地右側の仁王堂
境内社:稲荷神社
稲荷神社の神使い・お狐様
太めで滑らかな体つきをしていて、宝珠を持ち、子狐を連れています。
お狐様の拡大写真はこちらで
(昭和11年(1936)12月建立)