大楠(おおくす)神社

島田市阪本4278(平成19年11月25日)

東経138度12分38.73秒、北緯34度48分51.3秒に鎮座。

 この神社は敬満神社から東へ500mほど行った、道路がカーブしている下り坂に鎮座しています。牧の原台地の東端部に位置する社地は斜面の森林に覆われ昼なお薄暗く、社殿後方には社名に相応しく大きな楠が聳えていました。明るく開けた前面は一面のお茶畑で、好対象をなしていました。

 御祭神:大己貴命
 例祭日:10月14日
 由緒:旧村社で、社伝によれば、欽明天皇3年(542)の創祀で、式内社・大楠神社に比定されている古社です。
 「日本書紀」によると昔大井川の洪水で、楠の大木が流れ着き川の曲角に止まりました。里人はこのことを国司を通じて朝廷に報告し、直ちに倭直吾子が、派遣されて里人と共に立派な船に仕上げ、駿河湾から難波津(大阪)にまわして、御用船を建造したといいます。里人は感激して、船の御霊を祀り、社を建立しました。「延喜式神名帳」(927)では、敬満神と共に榛原郡の五座に数えられています。そのあと、寛文・元禄・文政・嘉永年代に再建され棟札が残されています。明治44年、敬満神社に合祀され、現在は境外末社となっています。

神社遠景 神社入口
拝殿 本殿
社殿裏のご神木の楠 末社五社