大井神社

島田市大井町2316(平成19年11月25日)

東経138度10分32.29秒、北緯34度49分48.36秒に鎮座。

 この神社はJR東海道本線・島田駅の北約300mに鎮座しています。現在は別表神社に加列しており、島田宿の氏神として信仰されてきた、式内社ではありませんが国史に記載のある国史見在社です。大井川流域には当社を中心に現在46社(かつては72社)の「大井神社」があるそうです。市街地の中央に鎮座しているにも関わらず、鎮守の杜の豊かな見どころ満載の素晴らしい神社です。

 御祭神:水の神・弥都波能売神、土の神・波迩夜須比売神、太陽の神・天照大神
 例祭日:1月1日・元旦祭、1月20日・大井恵比寿神社 初ゑびす祭、2月3日・節分厄除祭(豆まき)、2月11日・建国記念日祭、4月初旬・雛人形焼納祭、5月5日・ 祓戸神社祭典、6月5日・春日神社例祭(金婚式祝賀祭)、6月30日・夏越大祓、8月1日・夏祭、10月15日・大井神社例祭(帯祭)、11月19日・大井恵比寿神社例祭、11月20日・大井恵比寿神社開運講社祭、11月23日・新賞祭、12月1日・鎖火祭、12月31日・除夜祭
 境内社:大井恵比寿神社、大井天満宮、祓戸神社、春日神社、静霊神社
 由緒:大井川は悠久の昔より、流域の人々に大きな恐れと恵みを与えてきました。この恩恵に感謝し水害のないことを祈って、建立されたのがこの社です。創建時期は不明ですが、古くは三代実録に貞観七年御位階についての記録が見られます。
 慶長9年(1604)までの神社境内がどこにあったのかは、はっきりしていませんが、この年の水害によって社を野田の御手水ヶ谷に遷宮し、約十年を経た元和年間(1615〜1623)に今の御仮屋町に遷座、その約65年後の元禄元年(1688)にいまの境内に遷座しました。江戸時代には、「大井大明神」と仰がれ島田宿の氏神として篤く信仰されてきました。
 元の境内(御仮屋)を「お旅所」として3年に一度、神様がお神輿に乗られて里帰りをなさるお祭りが、元禄8年より催行され現在日本三奇祭といわれる「帯祭」の発祥となっています。帯祭は、島田に嫁いで来た花嫁が氏子になった報告と、安産を祈願するために嫁入りに持参した帯を神前に捧げ、大奴に嘱し、披露したのが始まりといわれ、また、大名行列も行われ、これは江戸時代、参勤交代中の諸大名が、大井川越しの無事を大井神社に祈願したことに由来しているといわれています。

社号標左から
「静霊神社」
「大井恵比寿神社」
「懸社 大井神社」
県道34号線沿いの神社入口
県道34号線沿い入口に奉納されている「道中飛脚奉納燈籠」
参道の様子
参道両脇土手の石垣は、大井川の川越稼業者達が平素の御加護にお報いしようと仕事帰りに、大井河原から一つ選び持帰り、独特の技法をもって築き上げた石垣です。
石の太鼓橋と平石橋
太鼓橋は正徳三年九月当時神興が
渡御する為に造営された堅固優雅な石の神橋です。
再建された江戸時代風の常夜燈
帯塚
使用してきた帯に感謝しこの塚に供養したのだそうです。
風雅な神池
県指定無形文化財・島田鹿島踊先導
「三番叟」像
県指定無形文化財・島田の帯祭
「大奴」像
境内入口にいる昭和13年生まれの岡崎型狛犬
(昭和13年(1938)6月吉日建立)
拝殿前、平成10年生まれのブロンズ狛犬
堂々とした姿勢で吽には角が付いています。
(平成10年(1998)8月1日建立)
拝殿
本殿
拝殿内の様子

拝殿内の木製神殿狛犬
拝殿内は暗く、かなり遠い位置にいるので「何か居る。」程度にしか見えませんでしたが、こうして見ると小顔で体格のいい、ずいぶん変わった狛犬ですね〜。尾は取れてしまったのか、背に付いているのか不明ですが、入口からは見えません。目は黒く、阿は鋸歯が生え、鬣はかなり派手に渦巻いています。木目が浮き出ているところから、かなり古い時代の物ではなかろうか?と考えられます。(上記の理由で写真が不鮮明な点はお許しを…)
境内社・祓戸神社
この社は神井戸の上に創建されています。
神井戸より汲み上げられた御神水
拝殿前「双龍の手水」
神井戸より汲み上げられた御神水が流れ落ちる風雅な小滝・二態
拝殿脇の風雅な小滝下にいた三匹の可愛いカッパさん
拝殿脇の素朴な「田のかんさあ」
境内社・大井天満宮 天満宮に付き物の神牛さんです。
境内社・春日神社
境内社・静霊神社
静霊神社本殿前の狛犬
境内社・大井恵比寿神社前の福寿水
境内社・大井恵比寿神社拝殿 大井恵比寿神社本殿
先賢の碑
境内では「菊花会」が催され、沢山の垂れ菊が展示されていました。
県道64号線沿いの入口からの参道の様子 県道64号線沿いの神社入口