白山・西宮神社

湖西市入出979(平成20年12月27日)

東経137度31分55.82秒、北緯34度44分56.3秒に鎮座。

 この神社は浜名湖松見ヶ浦南に鎮座しています。どの地図にも「西宮神社」と記載されていますが、社号標には「白山神社」と「西宮神社」が併記されています。社殿が二棟建っていたので境内社に「白山神社」が祀られているのかと思いながら社殿に近づくと境内社には全然違う社名が五社書かれていました。ということは元々「西宮神社」の鎮座地に「白山神社」が合祀されたのでしょうか?境内には行事の案内はあるものの由緒書きはなかったので不明のまま帰路につくことになりました。
 入口の明神鳥居脇には百度石があり、納札所もなかなか趣があり、境内社と間違えてしまいました。参道から境内は明るく綺麗に整備・清掃され伸びやかな感じがあり、拝殿にも白山・西宮神社二社の社額が架かっていました。
 又、嬉しいことに、昭和生まれながら拝殿内には木製神殿狛犬がいます。
 本殿左脇には境内社五社が鞘堂内に祀られ、境内のそこかしこには大楠などのご神木が聳える鎮守の杜がしっかりと守られた神社でした。

 御祭神:白山比売命(菊理姫命)、蛭子命?
 祭礼日:1月1日・歳旦祭、1月3日・愛宕神社歳旦祭、1月15日・とんど祭、2月17日・祈念祭、4月1日・月首祭、6月1日・月首祭、7月第三土曜日・愛宕神社例祭、8月1日・月首祭、10月1日・月首祭、10月第二土曜日・宵祭、10月第三日曜日・例大祭、11月23日・新嘗祭、12月1日・月首祭、12月31日・大祓
 境内社:津島神社、八幡神社、佐田彦神社、愛宕神社、厳島神社
 由緒:この社に案内は無く、勧請年月・縁起・沿革等は全て不明ですが、白山神社は入出半島先端へら500mほど進んだ入出半島に築城された宇津山城に祭られていた神社を、村に残った武士が現在地に移築してお祀りしたとされています。
 宇津山城は今川勢の西の前線基地として、また、浜名湖の海運の監視所として、大永年間(1521〜26)に築城されたと云われています。西の徳川勢に備える為で、代々今川の重臣が城主となり、特に朝比奈家は、宇津山城主十一代の内五代を占めています。今川義元が桶狭間で討ち死にすると、今川勢の勢力は衰退、替わって徳川勢が台頭し、永碌11年(1568)徳川家康は、三河地方を制圧し、遠江に侵攻、12月15日宇津山城は徳川家家臣、酒井忠次に攻められ、あえなく落城しました。以後、徳川勢が武田勢との戦いの中で、城を数年間使用した記録は残されていますが、廃城になった年代等は不明です。

社頭
社号標 入口の一の明神鳥居
鳥居左脇にある「百度石」 納札所
境内の様子
拝殿前、昭和5年生まれの岡崎現代型狛犬
(昭和5年(1930)10月建立)
拝殿
拝殿に架かる社額 拝殿内の様子
拝殿内にいる昭和5年生まれの木製神殿狛犬
阿は角つき、吽は宝珠附きで、穏やかな顔、力強い体つきの狛犬です。
(昭和5年(1930)1月吉祥日建立)
本殿
本殿左脇に祀られる境内社五社鞘堂
境内社:津島神社 境内社:八幡神社 境内社:佐田彦神社
境内社:愛宕神社 境内社:厳島神社
納札所傍のご神木 参道途中のご神木
境内社左のご神木 拝殿左のご神木