多爾夜(たにや)神社

賀茂郡西伊豆町安良里(平成21年2月21日)

東経138度46分34.07秒、北緯34度49分21.86秒に鎮座。

 この神社は安良里港の東を通る136号線から東に約100m程入った右側に鎮座しています。境内横には、「安良里コミュニティー防災センター」があり、入口には元予科練生が心の故郷と思うこの地に、今は亡き友を偲んで建立した「忘れじの塔」「予科練顕彰歌碑」が建っています。
 式内社といいますがそんなに広くはない境内で、正面に社殿、右側に忠魂碑が建てられ、境内中央に聳える御神木の大楠がひときわ目立っていました。

 御祭神:積羽八重事代主命
 例祭日:11月3日
 境内社:津島天王社、大神宮、走湯神社
 由緒:創建年代は不詳ですが、式内社・多尓夜神社に比定されている古社です。
 康永2年(1343)「伊豆国神階帳」に「従四位上たにやの明神」と記載されていますが、天正18年2月豊臣秀吉の小田原攻めで焼失してしまいました。慶長10年(1605)再建され、元文3年(1738)再造営されています。
 明治6年8月村社に列しました。
延喜式神社の調査参照)

社頭
入口の明神鳥居 鳥居に架かる額
参道・境内の様子
社殿
社殿に架かる扁額 忠魂碑
御神木

神社入口に建つ「忘れじの塔」「予科練顕彰歌碑」

予科練顕彰歌碑由来
「予科練生三百人が水上特攻”人間魚雷”に備えるべく、洞穴を掘り、訓練にいそしんだ安良里港。道すがら皆で歌った軍歌の歌声が水面を伝い、明日の命も知れない予科練生の雄叫びにも聞こえるさまや、それに呼応するように桜の花が海に舞い散る様を、戦後五十七年目にして決死の覚悟で過ごした第二の故郷に刻んだ。」(「予科練故地  安良里」より)

岡空六期会・忘れじの塔碑文 予科練顕彰歌碑
血ざくらの予科練生の雄叫びが 
安良里の海に葩(はなびら)をよぶ

近くの浜辺の夕日です。予科練生達もこの素晴らしい夕日を見ていたのでしょうね。