佐波神社

賀茂郡西伊豆町仁科1870(平成21年2月21日)

東経138度46分25.27秒、北緯34度46分23.63秒に鎮座。

 この神社は西伊豆町役場の北西約800m、136号線の信号から少し東へ入ったところに鎮座しています。沢田コミュニティ防災センターに隣接して、参道入口には明神鳥居や「佐波神社」と刻まれた社号標も建っています。鳥居を潜り、コミュニティ防災センター前を通ると左に手水舎があり、神池に架かる神橋を渡ると境内入口には両部鳥居が建っています。大きな境内には招魂社が祀られ、参道正面奥には拝殿が建ち、拝殿内の二つの額には「八幡宮」「三島宮」と社名があり、この社が、八幡宮と三島宮の2社が同座している神社だとわかります。拝殿後方に本殿鞘堂があり、その本殿の後方には大きな岩の下に祭祀場がありました。又、末社も多数祀られています。

 御祭神:積羽八重事代主命、廣幡八幡大神
 祭礼日:11月2・3日 人形三番叟の奉納(昭和四十七年三月 県指定 無形民俗文化財)
 境内社:招魂社他
 由緒:「延喜式内社」としての「神明帳」に登録されて年代も古く由緒ある神社であり、伊豆神明帳に佐波神社従四位上「志での明神」「にいの明神」二座、佐波は地名であり澤である。
 八幡宮については「神宮皇后三韓を征し給う時、初めてこの地に祀る。仁科の荘、総社八幡旧那賀郡十七ケ村の総鎮守也、五百年前迄は海辺にありしに、海溢(津波)にて今の地に止まる。依て三島明神と祠を並べて立つ」とあり、一方三島明神は地主神であり古老の口碑、社伝として「一蜘子葦ノ葉ニ乗リ、鴨ケ池ヲ渡ヲ診テ始メテ船ヲ此ノ地に造ル。人皇十一代崇神天皇ノ御座船ヲ鴨ケ池ノ辺リニ造ルト、天皇ヨリ三島神ノ神体ヲ賜リ其造船ノ地ニ祀祭ス、是レヲ佐波神社トス」と記載されている。
 三島宮・八幡宮はそれぞれ別殿に鎮座されていて、二社が鴨ケ池より現社地に奉遷し造営されたのは棟札「奉祈造立一字八幡大菩薩」「奉祈造立一字三島大明神」から見ると慶長14年(1609)である。
 また、いつ一社に合祀されたのかを棟札から見ると文政6年(1823)3月である。

社頭 社号標
参道の様子
神池 神橋と境内入口に建つ両部鳥居
境内の様子
拝殿前、昭和5年生まれの岡崎現代型狛犬
(昭和5年(1930)5月吉日建立)
拝殿
拝殿内に架かる二つの社額
「八幡宮」「三島宮」
拝殿内の様子
本殿鞘堂
参道途中に祀られる境内社:招魂社 末社群
末社 末社
社殿後方、大きな岩の下に祭祀場が造られています。