青埴(あおはに)神社

伊豆市青羽根138(平成19年3月4日)

 この神社は国道136号・下田街道沿いの農業協同組合狩野支店の北側に、「龍爪神社」の社号標・鳥居が建ち、その参道を少し上がると左手に鎮座しています。地図に記載が無く、たまたま信号待ちをしていて「鳥居があるので寄ってみましょう。」と坂道の参道を上がっていくと、すぐに神社があったので参拝したところ、社務所のシダレモミジの案内には「青埴神社」とあります。「変ね〜。」とは思いつつ、社名変更した神社は数知れず見てきています。この社も何かの都合で改称したのでしょう…と、勝手に解釈して帰ってきたところ、「龍爪神社」はこの先1km程の山上に鎮座しているそうです。この龍爪神社、青羽根地区にある子安神社から分祠し、戦争に行く人を守る神様として祀られたそうですが、明治後半から第二次世界大戦が終わるまでは 戦争に行く夫や息子の砲弾除けに御利益があると信じられ、「龍爪山」のお札をもらいに三島、駿東、田方、賀茂等の各龍爪神社には人々が列をなしたそうです。
 さて青埴神社ですが、伝承によると、その昔この地で青みがかった埴輪が出土したので、それを祀って神社を創建し、その後、明治時代初期までは八幡神社となったようです。江戸時代後期に本殿が焼失してしまいました。明治年間に近隣の2社を合祀し、その際青羽根の古名である「青埴」という 現社名にしたようです。「青埴」とは、凝灰岩などが風化して青色の粘土、青色の土地が多かったことによります。(郷研ボード参照)

龍爪神社・社号標と鳥居
神社入口 社務所
紀元2600年(昭和15年)生まれの狛犬。阿は玉を持ち、吽は子を連れています。
(紀元2600年(昭和15年)建立)
境内の様子 拝殿登り口
拝殿 拝殿内の様子
拝殿の挙鼻・龍
折角の彫刻が電灯で隠されているのが残念です。
拝殿の木鼻・狛犬と象
天保8年1837(1837) 建造の一間社流造こけら葺本殿の覆い屋
県指定天然記念物:シダレモミジ
左は現在の冬枯れの写真です。右は境内に飾ってあったシダレモミジの案内写真を転載しました。