比波預(ひはよ)天神社

伊東市宇佐美432(平成18年11月12日)

 この神社は宇佐美市街地から国道135号線で熱海方面に向かい、烏川を渡って400mほどで右カーブに入る直前に左側市道に入ると、200m程で右側に鎮座しています。宇佐美最古の神社といわれていますが、未だに鎮守の杜にはホルトの木を初めとする御神木類が鬱蒼と繁り、千年前からの悠久の歴史をひしひしと感じさせてくれます。社地はそれほど広くなく、駐車場脇には沢山の道祖神が祀られています。平坦な境内は斜面の道路から見下ろされる形になる珍しい神社です。
 御祭神:加理波夜須多祁比波預(カリハヤスタケヒハヨノ)命、配神:菅原道眞公
 由緒:留田(とまた)の鎮守である比波預天神社は、延喜式神明帳にある田方郡「加理波夜須多祁比波預命神社(かりはやすたきひはよのみことじんじゃ)」に比定され、境内社に山の神、風神が祀られていますが、風神が祀られているのは宇佐美地区内ではここだけとの事です。江戸時代には「留田天神社」と呼ばれていましたが、明治16年に現社名に改称されました。氏子さん達にはいまでも「天神さん」と呼び親しまれているようです。
 ご神木:県指定天然記念物 ホルトの木

社号標 神社入口
拝殿 拝殿内の様子
本殿覆い屋 境内社
風神、大山祇神
駐車場に並ぶ数々の道祖神

ホルトノキというユニークな名前は,「ポルトガルの木」の転訛したものらしい。もともと,「ポルトガルの木」はオリーブを指したが,江戸時代の博物学者平賀源内が,オリーブと間違えたことが原因で,この木をホルトノキと呼ぶようになってしまったらしい。写真で見る限りでは良く似ています。源内が間違えたのも仕方が無いのかも知れません。このホルトノキは幹周690cmで全国第一位を誇っており、昭和57年2月26日に静岡県指定天然記念物に指定されています。