二宮神社

浜名郡新居町中之郷320(平成20年12月27日)

東経137度33分57.3秒、北緯34度41分57.89秒に鎮座。

 この神社はJR新居町駅の北西約1kmの中之郷に鎮座しています。
 浜名湖に向って参道の鳥居が建っており、一瞬この社の神様は浜名湖から上がっていらっしゃったのかと考えてしまいました。一の鳥居から一般道を約90m程進むと大きなクスノキの下に社号標と二の鳥居が建っています。
 ここからが神社で鳥居を潜ると境内への石段が続き、石段を上ると神門。その奥が境内なのですが、参道脇に建立された大きな狛犬の間に社殿が見えます。
 この狛犬は平成7年に建立された物ですが、多分石造狛犬としては日本一の大きさなのではないかと思われます。その後も境内には二対の狛犬がおり、それぞれ個性的な狛犬達のお出迎えに嬉しくなった私達は舞い上がってしまい、社殿奥裏山に祀られた太郎社に参拝するのを忘れてしまいました。
 拝殿の後方に本殿があリますがその真後ろに、注連縄の架かった井戸があります。普通の井戸なのですが、本殿後方に井戸があるのは初めてです、何か、謂われがあるのでしょうか?何故かとても気になりました。

 御祭神:大物主命(大己貴命)
 例祭日:10月中旬(流鏑馬神事)
 境内社:稲荷神社、楠神社、 八幡神社、津島神社、風宮神社、 兵助稲荷、太郎社、社宮司社、白山社
 由緒:遠江国二宮で、社伝によると創建は敏達天皇2年(573)と伝わります。又、式内・大神神社に比定されている神社です。大神は、「おおみわ」と読み美和氏が創祀したようです。
 神宝は「飛神曲玉」と呼ばれる勾玉で、一條院の御宇長徳元年(995)3月朔日、大和国より錦の袋に入って飛来したといわれており、古くは「大和大明神」とも呼ばれていました。
 当初の鎮座地は不詳ですが、永正14年(1517)8月に地頭・中山生心が現在地に遷座しました。
 永正15年(1518)に二宮神社と改称しました。
 明治6年郷社に列しています。

 神宝の勾玉は、平安時代の長徳元年(995)3月1日、大和の国より錦の袋に入って山鳥の尾にかかって飛来したもので、人知れず袋から抜け出し、諸国を回遊し、人々を苦しみから救い再び袋に戻る、と伝えられています。
 玉類の内訳は勾玉が269個、丸玉2個、管玉23個、小玉41個、子持勾玉2個。計337個の玉類の材質は、メノウ、ろう石、滑石、碧玉岩、水晶などが使われています。
 勾玉の形状は、半月状、巴状、孤状等数種に及び、これらはすべて弥生時代から古墳時代にかけての装身具の一種です。
 二宮神社では江戸時代まで勾玉・丸玉管玉・小玉・子勾持玉等の玉類の数を毎年おおみそかに改める神事が続いていました。また今でも20年に一度、大祭の日には、古式にのっとり玉類を遠州灘の海水で清めているそうです。ちなみに、次は平成21年が大祭の年です。昭和54年に、工芸品として町文化財に指定されています。(「広報あらい No579」より)       

神社入口に建つ一の明神鳥居
この手前は浜名湖の湖畔となります。
社頭
社号標
「式内郷社二宮神社」
二の鳥居と境内への石段
もうお正月の準備は出来たのでしょうか?
門松が飾られて居ます。
石段途中右側に祀られる「兵助稲荷」
参道の石段 境内入口の神門
境内に入るとビックリ!!
目の前に巨大な狛犬が迫ってきます。余り大きな狛犬なので、大きさを実感していただくために身長154cmの人間が中央に立ってみました。3.2〜3.4m位は有るのでしょうか?下から見上げるともっと高く見え、存在感バッチリの狛犬です。今まで約3750対位の狛犬を見てきましたが、過去最高の大きさです。私達の中ではこの狛犬が『大きさでは石造狛犬日本一』となりました。
平成7年建立の狛犬ですが、阿吽の位置が反対で、阿は玉に前脚を架けながら咆吼し、吽は穏やかな表情で子狛に軽く脚をかけています。何しろ大きさが尋常ではなく、下の子狛がごく普通の狛犬の大きさ…と思って頂ければ、その大きさが理解できると思われます。その子狛も親に庇護されながら、一人前に咆吼スタイルをして居るのが微笑ましいですね。
狛犬の拡大写真はこちらで
(平成7年(1995)10月吉日建立)
拝殿前、昭和14年生まれの細面岡崎現代型狛犬
(昭和14年(1939)8月建立)
拝殿前、建立年代不明のはじめ進化系狛犬。
阿吽共に角つきという珍しい造りです。顔つきは笏谷狛犬の様に顎から鼻先だけが突き出ており、太い眉に横広の低い鼻がご愛敬です。鬣は渦を巻いたりしていますが短めで線書きに近く、寸胴な体型で、どっしりと落ち着いたお尻に薄い尾がペタッと張り付いています。私達は1600年代後半から1750年位までの間に造られた狛犬と思っていますが、非常に保存状態が良好で、このまま大事に守っていってほしい狛犬の一つです。
狛犬の拡大写真はこちらで
拝殿
拝殿内の様子

本殿鞘堂 本殿真裏に井戸があるのですが、
何か、謂われがあるのでしょうか?
社殿の横の境内社
左から白山社?、稲荷神社、楠神社、 八幡神社、津島神社、風宮神社