辯天神社

浜松市西区舞阪町弁天島(平成20年12月27日)

東経137度36分26.98秒、北緯34度41分8.64秒に鎮座。

 この神社は東海道本線弁天島駅から国道1号線を隔てて、東に100m程進んだ辺りに鎮座しています。近くには浜名湖観光エリアの一つ弁天島海浜公園が有る風光明媚なところです。
 極小さな社地の神社ですが、朱の拝殿・本殿が姫神を祀るに相応しい雰囲気の神社でした。

 御祭神:市杵島姫命
 由緒:昔、この辺りは砂州が続く「天橋立」の様な景観が広がっていましたが、そんな島の美しさに誘われてか、ある日天女が舞い降りました。村人は大変喜び、社を建てるのでここに留まってほしいとお願いしましたが、天女は駿河の美保の松原に立ち去ってしまいました。
 それから長い年月が経ち、この辺り一帯は大きな災害にみまわれ、州崎の一部であった弁天は海に取り残されて島となりました。江戸時代の宝永6年(1709)今切航海安全のため、この島に天女伝説に因み辯天神社が祀られたのが創建といわれています。

弁天島海浜公園から見る、浜名湖の中に建つ大きな朱色の両部鳥居
 広島県・宮島の厳島神社の大鳥居を彷彿とさせる絶景ポイントに建っていますが、この鳥居は正式名称を「浜名湖観光タワー」と言うのだそうです。商工会の「浜名湖に弁財天伝説に因み鳥居を造りましょう。」の呼びかけに、舞阪町側が「鳥居とはっきり銘打つと、政教分離の建前上、補助金を出せない。」と言い、観光タワーの名目で建造したものだそうです。鳥居に架かる額には「弁天島」の文字が見えます。名目はどうあれ天女伝説の残る弁天島、その弁天島周辺の航海安全を守る神が祀られるこの社の鳥居である…と考えて良いのではないかと思い、写真をここに載せることにしました。
社頭 鳥居に架かる社額
入口の靖国鳥居 参道入口には太鼓橋の名残風の
朱色の欄干が置かれています。
境内の様子とご神木
拝殿
本殿
さすが「遠州の空っ風」で有名なこの地です、浜名湖の奥の丘陵上には風力発電用の風車が設置されています。