愛宕神社

浜松市西区舘山寺町2234(平成20年12月26日)

東経137度36分56.22秒、北緯34度45分53.54秒に鎮座。

この神社は、浜名湖の北東、観光地として有名な舘山寺の北の外れに鎮座しております。旅館や土産物屋の中を北に向かって行くと正面に鳥居が見えてきます。

舘山寺町と言う地名から想像出来るように、明治迄は舘山寺と言う寺院であったと思われます。三尺坊大権現を祀る秋葉社が舘山寺境内にあったのでしょう。舘山寺は弘法大師・空海によって創建されたと伝えられる古刹で、秋葉山秋葉寺の末寺であったと言われています。それが、明治の廃仏毀釈で廃寺。その後、再興された際に曹洞宗となっています。現在舘山寺とは隣り合わせで、神仏が習合した古の姿に戻りつつあるように見えます。

祭神:火之迦具土神
神亀四年当地舘山に鎮座す
今より一千二百四十三年前(727)奈良時代聖武天皇の御代に当地舘山一円を境内として鎮座あり近郷七ヶ村の氏神として崇敬す。
明治四年六月本社境内三反二十九となり近隣十社の財宝之神幸運之神厄除之神子育之神海之神山之神を合祀するものなり。
境内由緒書より。全文はこちら。

浜名湖と言えば鰻!。鰻は虚空蔵菩薩のお使いだと言う。ここ舘山寺の御本尊は虚空蔵菩薩なのだが、お使いの鰻を生きながら身を裂き、蒲焼にするといったことをして良いのでしょうか。星宮神社のある岐阜県郡上市美並町の粥川では鰻の捕獲すら禁止しています。

案内図。舘山と言う山があり遊歩道となっています。

社号標と神社入り口

参道の石段。両側に並ぶ「舘山寺温泉観月と俳句の会」の句碑。「居待月まだ灯の入らぬ屋形船」、「月恋ひの夫婦句碑たつ舘山寺」等。

拝殿

拝殿正面と本殿覆い屋

御玉様

案内図

案内図に従って、我々も奥之院へと向かう途中、路傍の石仏。

昭和12年(1937)建立の大観音

奥之院入り口

奥之院

役行者? 船岩

弘仁元年弘法大師が舘山寺を創建の折修行したと言われる洞窟

舘山寺本堂。本尊は虚空蔵菩薩。

本堂左側に祀られている秋葉山大権現。神道原理主義の明治政府から見れば秋葉三尺坊大権現等はいかにも怪しく、神仏習合の最たるものに感じられたのではないでしょうか。そこで秋葉神社の御祭神には伊弉諾、伊弉册の二神より生まれ給う、由緒正しい火之迦具土神を押し込んだと思われます。