加多神社

雲南市大東町大東字宮山362(平成24年9月1日)

東経132度58分08.73秒、北緯35度19分35.28秒に鎮座。

 この神社は出雲大東駅の北東900mに鎮座しています。参道の入口は神社の南約200m、赤川の土手近くにあります。大きな木立のアーチの中に石段があり、社号標が立っています。そこから まっすぐに伸びた参道を北に向かっていくと、左はグラウンド、右は大東高等学校で、途中に一の鳥居が建立されています。道路で交通整理が行われているので不思議に思っていたら、この日はグラウンドで体育祭が執り行われており、参道途中にも境内にも、参加者の車がたくさん駐車していました。まるで町内の人々が全員参加のような賑やかさでした。東京ではなかなか見られない光景です。
 道路を挟んで北側に灯籠と二の鳥居が建立され、石段を上がっていくと狛犬が護る随神門。更に奥上に境内があり、中央奥に入母屋造りの大きな拝殿・弊殿・大社造の本殿が建立されています。境内の周囲には沢山の境内社が祀られ、又、社殿後方に長く埋没していたけれど境内整備で出現した霊水が湧き出る井戸「護符井戸」があります。
 式内社・加多神社に比定された古社だそうですが、とても綺麗に整備され気持ちの良い参拝ができる神社でした。

御祭神:少彦名命、配祀:大己貴命、神阿多津姫命
祭礼日:1月1日・歳旦祭、1月3日・元始祭、旧正月元日・元日祭、2月3日・節分祭、3月18日・稲荷神社春祭、3月28日・祈年祭、6月30日・大祓祭、7月18日・稲荷神社夏祭、7月28日・疫神社・鷺神社例祭、10月15日・例大祭、10月18日・稲荷神社秋祭、11月15日・紐落祭、11月23日・新嘗祭、12月下旬・解除祭、12月31日・大祓祭
境内社:厳島神社、稲荷神社、社日神社、織部神社、鷺神社、金刀比羅神社、恵美須神社、庚申神社、疫神社
由緒:記録がないため明らかでないが、少彦名命はこの地を根拠地として農耕医療等を教導された。その神徳を敬慕し古代より斎祀せられたものである。
   社格:元郷社(明治4年より)
     大正15年内務省より社務所改築実施の上は県社に昇格の許可の旨通牒を受けている。
     昭和50年より特別神社に指定される。

少彦名命の御事蹟:少彦名命は高皇産霊神の子どもさまで、はじめ高天の原よりお下りになり、常世の国(南方の外国)においでになったが、後、我が国においでになり大国主命と兄弟の約束をし、共に力を合せ心を一つにして天下を経営なされ、人民や畜産のために、医療の法をお定められ、また鳥獣昆虫の災をはらうために禁厭の法をもお定めになった。
 我が国の医術を学ぶ者もまた大国主命とあわせてこの二神を祖神としている。かくて大国主命の国をおさめる仕事がようやく見通しがつくようになって少彦名命に語って「吾、子と造る所の国は善く成れりと謂うべきかな」とおっしゃった。
 すると少彦名命は「或は成れるところもあり、或は成らざる所もあり」とお答えになったそうである。この言葉にはまことに深い意味が含まれているといわれる。少彦名命は再び常世国にお渡りになった。


赤川の土手から見る参道入口
石段参道 社号標「式内郷社加多神社」
赤川の土手からまっすぐ北に延びる参道
参道途中に立つ一の明神鳥居
グラウンド脇を通る参道の様子
社頭
二の明神鳥居
石段参道
随神門前にいる出雲構え獅子
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随神門
陶器製の可愛い亀を縁に乗せた手水
境内へと続く石段の参道
境内入口
境内入口にいる出雲狛犬
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境内の様子
入母屋造りの大きな拝殿
拝殿内の様子
弊殿と大社造の本殿

境内社:厳島神社
境内社:稲荷神社
稲荷神社社殿縁にいる可愛い出雲狛犬
合社:社日神社、織部神社、鷺神社、金刀比羅神社
境内社:恵美須神社
境内社:庚申神社
庚申神社を護る出雲狛犬
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境内社:疫神社
疫神社を護る出雲構え獅子
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神楽殿?
神楽殿?内に祀られる社

護符井戸

参道入口がある土手から赤川を望む