玉作湯神社

松江市玉湯町玉造508(平成24年9月1日・管理人)(平成27年6月19日・クマちゃん通信員)

東経133度00分51.56秒、北緯35度24分37.97秒に鎮座。

 ークマちゃん通信員よりー
 神社は玉造温泉街の外れにあります。年代は読み取れませんでしたが、4対の狛犬さんが居りました。狐さんの姿も見えます。先代の狐さんは享和3年(1803)のものと分かります。境内にある「願い石」に何人もの人が手を合わせていました。

 ー管理人ー
 道路脇に一の鳥居があり、参道を進み石段前に二の鳥居、「神陵之社」碑と社号標「式内 玉作湯神社」が建立されています。石段を上がっていくと途中に狛犬がおり、左手に玉造出土品収蔵庫。尚も上がっていくと上に境内。広々とした境内周囲には木々が生い茂り良い雰囲気を醸し出しています。観光地にある神社なのでその中を観光客の方々が引きも切らず参拝され「願い石」にも熱心にお願い事をされていました。
 大きな拝殿と大社造りの本殿、稲荷神社奥の崖に穿たれた穴の中の小さな狐さん達が印象的で、周囲に点在する境内社も綺麗に丁寧に祀られていました。

 御祭神:櫛明玉神(八坂瓊勾玉並に宝玉御製作の祖神)、大名持神・少彦名神(当地温泉御発見、温泉守護、温泉療法、薬・秘呪の祖神)、五十猛神(同社座、韓国伊太氏社、山林育成・植林・殖産・産業繁栄の祖神)
 祭礼日:例祭:10月10日、夏祭り:7月15日
 境内社:金刀比羅神社、湯姫大明神社、稲荷神社、素鵞神社・記加羅志神社、福徳神社、澤玉神社、玉宮神社 境外社:布吾彌神社
 由緒:玉作湯神社は、玉造温泉・玉造川東岸の小高い林の中に鎮座まします式内の古社であります。
「貞觀十三年十一月神階従四位下を授く」と三代実録に見え、此の地の氏神で旧県社であります。
櫛明玉神は、天明玉・豊玉・羽明玉・玉祖神などの御異称をおもちになって居て、天岩戸の前で神々のお計らいで神楽を奏せられた時、真榊の枝に懸けられた八坂瓊之五百箇御統玉は此神の御製作であった事は、古語拾遺(八〇七年)にも明記せられ、玉作部の遠祖と仰がれ、此の地の原石を採って宝玉の製作をお司りになったと伝え、日本書紀(七二〇年)に「素盞鳴尊が天に昇りまさんとする時、羽明玉神(古語拾遺には櫛明玉命とあり)は道に出迎え給いて、瑞八坂瓊之勾玉を献じ、素盞鳴尊は之を御姉天照大御神にお進め給いしこと等記され、当社々伝には三種神器の八坂瓊之勾玉は命が御製作になり給う由し申し伝えています。
天孫降臨の際には、櫛明玉命は随従の五部の神の御一神で製玉を司られ、又、古語拾遺に「櫛明玉命は出雲国玉作の祖」と記され、更に同書に「櫛明玉命之孫、御祈玉を作る。其の裔、今出雲國に在り、毎年調物として、其の玉を進む」と見えています。
当神社の御祭神の命が此の地に於て、此地の原石を依て、宝玉を製作せられた上代の御遺物が所蔵され、今に此地から発見せられ、本神社に奉納されて居る事は、玉造の地名と合致して、上代の盛業を偲び誠に尊敬に耐えません。
大名持命・少彦名命の二神は共に国土経営、医療、医薬及び秘呪の術を創始になり遍く世人に施しその病苦を治癒せらる等、温泉療法・秘呪又は草根木皮を医薬として人命養護の道を拓かれた御祖~としても崇め羅れています。



神社入口
入口に立つ一の鳥居
社号標 一の鳥居に掛かる額
参道の様子
二の鳥居
社号標「式内 玉作湯神社」 「神陵之社」碑
境内へと続く石段参道
石段途中にいる出雲構え獅子
狛犬の拡大写真はこちらで
「玉祖神御神蹟 古代玉作之処」説明板
石段途中左にある「玉作湯神社 出雲玉作跡出土品収蔵庫」
境内入口
境内入口にいる出雲狛犬
狛犬の拡大写真はこちらで
手水舎
境内の様子
拝殿
 
拝殿内の様子
大社造りの本殿
御仮殿

御神石:願い石
 境内社:金刀比羅神社
境内社:湯姫大明神社
湯姫大明神ご神木:ゆひめ椿
境内社:稲荷神社入口
境内入口にいる出雲構え獅子
狛犬の拡大写真はこちらで
社殿前にいるお狐様
稲荷神社社殿
御仮殿
奥宮?
崖を刳り抜き、小さなお狐様が沢山置かれています。
享和3年に造られたなめらかな体躯のお狐様。耳が無く顔つきも不明。
(享和3年(1803)癸亥3月建立)
境内社:素鵞神社・記加羅志神社 
境内社:福徳神社
境内社:澤玉神社
境内社:玉宮神社
玉宮神社を護る出雲構え獅子
玉宮神社社殿