高野宮(内神社)

松江市大垣町746(平成24年9月2日)

東経132度56分00.62秒、北緯35度29分11.64秒に鎮座。

 この神社は式内社・内神社に比定されています。
 宍道湖北部広域農道での「高野宮」の案内を目印に急坂の小道を上った所に鎮座していますが、一の鳥居は一畑電鉄・高ノ宮駅近くに立っています。何と一の鳥居から神社までは約2.0kmも有り、この社の往時の規模の大きさを物語っています。
 入口の石段を上り、二の鳥居をくぐると境内。参道左手に土俵があり、正面石段上に檜皮葺の素敵な神門が建立され、神門の左右には、随神社が2社祀られています。
 神門をくぐると正面に「内神社」の額がかかった拝殿があり、奥に県指定有形文化財・大社造の本殿が建立されています。本殿の左右には、境内摂社の三保神社と芦原神社。本殿後方に鳥居があり、奥に狛犬が護る稲荷神社が祀られています。その他、境内には大垣氏・大野氏の霊を祀る霊神社も祀られています。
 尚、御祭神の和加布都努志命は、大己貴命の御子で出雲各地を巡行されていたそうです。

御祭神:和加布都主命、下照姫命
祭礼日:1月1日・歳元祭、1月2日・日待祭、1月7日・七草神事、2月節分日・節分祭、4月1日・祈念祭、6月30日・水無月大祓、7月15日・古伝三十六膳神供、8月7日・夏祭、10月16日・古伝茣蓙替神事、10月17日・例祭、11月23日・新嘗祭、12月31日・除夜祭、毎月17日・月次祭
境内社:三保神社、蘆原神社、稲荷神社、霊神社
由緒:927年、国により修撰された「神名帳」に記載されているいわゆる「式内社」であり、又出雲風土記所載の古社で、明治初期までは、旧大野郷中(現大野町 上大野町 魚瀬町 大垣町)の総本社となっておりました。
 中世には、京都「聖護院宮」長州「毛利氏」の祈願所として、社領の寄進等手厚い待遇をもって処遇されております。近世には、出雲国主(堀尾・京極・松平各氏)累代の「松江藩御祈願所四大社」の一つとして、下社家以下数十人の社職人が配置され、国庁から社頭に「禁制礼」が建てられる習わしの神社であり、又出雲国二大社(出雲大社・佐太大社)の支配を受けない「一社一例社」の特例を中世から継続して受けてきた格別の神社でもあります。
 近世には、県社の指定を受けておりました。

一畑電鉄・高ノ宮駅近くに立つ一の明神鳥居
一の鳥居脇に祀られる石祠 社号標「内神社」
一の鳥居を護る出雲狛犬
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一の鳥居から北に続く嘗ての参道
ここから約2.3kmほど北に本宮山(279m)が聳えています。
この社の創立は霊亀元年(715年)高野山の頂きに、光輪が出現し、
神垣を結んだことに始まるとされ、養老元年に現在地に遷座されています。
これにより高野山は本宮山と改称し、現在に至りました。
社頭
入口の石段参道
境内入り口にいる出雲狛犬
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境内入口に立つ二の明神鳥居
境内を貫く参道
境内左側に設えられた土俵
手水舎
上に境内へと続く石段参道
檜皮葺の六脚門
随神社 随神社
上の境内の様子
入母屋造りの拝殿
拝殿内の様子 拝殿にかかる額「内神社」
県指定有形文化財・大社造の本殿

境内社:三保神社(事代主命・三保津姫命・猿田彦命・木花開耶姫命・鈿女命・倉稲魂命)
境内社:蘆原神社(素戔嗚命・稲田姫命・大己貴命・少彦名命・思兼命・五十猛命)
境内社:霊神社(向って右二社・大垣氏の霊・向って左二社・大野氏の霊)
境内社:稲荷神社入口
稲荷神社を祀る出雲狛犬
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境内社:稲荷神社(倉稲魂命)
社日碑
境内入口から見える宍道湖の様子