松江市大草町(平成17年11月26日)
この神社は出雲国庁跡の南西にある神社で、政庁の上に建っている神社です。古来、出雲の総社とされ、国庁とたいへん関わりのある神社です。
「総社」とは、国司は本来国内の各神社を巡拝しなければならなかったのものを、全ての神社を参拝するのはたいへんなので、総社という国内の各神社を分霊勧請した一社(出雲では六所神社)を創建、参拝して済ませようと云う安易な考えの基に造られた神社です。国内の各神社を一々参拝するかわりに、国庁のそばに神社を一つ設けて国内すべての神社を代表させたのです。
創建は不詳で、平安期以降に国府の威信が低下すると国府中心地に近い現在地に移転し、この地区の氏神となりました。御祭神は伊邪那岐命、天照皇大神、月夜見命、伊邪那美命、素盞鳴尊命、大己貴命です。意宇六社の一社で、意宇六社とは、神魂、熊野、揖夜、真名井、八重垣、六所神社の事です。又、社名の六所は六柱の神を祀るのではなく、「録所」つまり神社の管理・統括する社であるとする説もあるそうです。