松江市八幡町宮内(平成17年11月26日)
この神社は松江市街地から9号線で東に向かい、八幡町に入るとすぐ右手に鎮座しています。
石段を登ると、正面が平濱八幡宮、その左隣りが武内神社です。境内地は山林を含め広大で、社殿の裏山は御笠山と呼ばれる椎の木の自然林です。
平濱八幡宮は応神天皇、仲哀天皇、神功皇后を祀り、武内神社は通称「たけおっつぁん」と親しまれ、武内宿禰命を御祭神としています。平濱八幡宮は、清水八幡宮
の出雲国八ヶ所の荘園のうちの一つ八幡荘に鎮座し、創建年代は不詳ですが、天永2年(1111)には別宮として遷宮の日時を占ったことが石清水文書に見えています。後には出雲国八所八幡宮の総社として、出雲国最古の八幡宮と言われています。
武内神社の祭神・武内宿禰命は、わが国初の大臣として景行、成務、仲哀、應神、仁徳天皇の五朝に仕え、大臣として国政に大きく関与し、長寿であったことから延命長寿・開運厄除・病気平癒・交通安全の守護神として崇敬されています。大祭(8月31日)は特に有名で、通称「たけおっつあんまつり」として親しまれています。
日が暮れる寸前の慌ただしい参拝でしたが、それでも綺麗に清められた境内は気持ちよく、拝殿は重々しく重厚で、本殿はこの地域では珍しい流れ造り檜皮葺きの華麗な造りで感激しました。両神社の関係が理解できず、宮司さんにお聞きしたところ、武内宿禰命が存命の頃、八幡宮の御祭神である應神天皇にお仕えしていた関係で、今でも平濱八幡宮をお守りする為にお隣りにお祀りしているのだそうです。