大土神社

出雲市平野町上平(平成17年11月25日)

 この神社は一畑電鉄大社線・高浜駅の南西約300mに鎮座しています。
 案内板が無く創建、由緒は分かりませんが、貞享4年(1687)の稲生(いなり)神社の文書に「八幡宮(大土神社)の末社 粟津村に若宮の神社御座候」とあるので、それ以前の創建であることは間違いありません。「大土神社」としては神戸市灘区と伊勢市の神社が有名です。 江戸時代後期の国学者であり、神道家でもあった平田篤胤によれば、「 大土の神」というのは導き(道案内)の神で、伊勢の地主神であり、天孫降臨に登場する神・猿田彦神 (あるいはその子孫の大田命) のことである、といっています。
 住宅街の道路端に社号標が建ち、住宅とビニールハウスの間の参道を過ぎると、松並木の奥に落ち着いた佇まいの境内があり、社殿が建っています。ここでは私達が熱心に狛犬などの写真を撮っていたので、ご近所の方達に「この狛犬は特別珍しいものなのですか?」と訪ねられました。そして四方山話の後、おいしい出雲蕎麦のお店を紹介して頂いて、大いに堪能しました。

社号標 参道の様子
阿吽の位置が反対で、異様に目が大きく飛び出ている出雲構え獅子。
所々剥落が始まっていますが、鬣や尻尾の流れが綺麗です。
(大正12年11月10日建立)
拝殿 拝殿内の様子
本殿 境内社・高浜美魂神社
境内社・?神社と愛宕神社 境内社・大年神社
境内社前の出雲構え獅子。
相当古いものなのか、摩耗、剥落が激しく、吽は殆ど土塊と化しています。