阿自岐神社

犬上郡豊郷町安食西(平成17年3月22日)

道路沿いに石灯籠がずらりと並び、それに沿って美しい庭園が続いているこの神社は、百済から渡来した阿直岐王の子孫が阿自岐氏を祀ったのを創祀とする説があり、主祭神は味耜高彦根神です。相殿には道主貴神 、天兒屋根命、保食神、須佐之男命が祀られています。この神社には早朝に訪れたのですが、丁度社家の奥様がいらして色々とお話を伺う事が出来ました。それによると県指定文化財の本殿は信長の焼き討ちにあい類焼、その後、江戸時代初期の日光東照宮造営時に棟梁の番頭をしていた方が再建なさったそうです。又『 阿自岐』とは『安らかに食べられる』という意味だとも教えて下さいました。そして池と湧き水の美しい大きな庭園は「池泉多島式庭園」と云われ、上古時代に作庭されたのものと思われ、今なお原形を留めているのは此処だけとされているそうです。
早朝の神社は昼間より尚一層清々しいものですが、此処は自然の儘の様な深い杜や池と小島の美しい庭園、木々の緑などで何となく心安らぎ、又不思議と神々しい雰囲気が漂っている感じがしました。。

(大正9年4月建立)

神社石碑

神社入口と明神鳥居

拝殿、氏子さんの要望で椅子が
持ち込める様に作ったとの事です

檜皮葺の幣殿と本殿

県の文化財指定の本殿
檜皮葺を護り続けて下さって
いるのは大変嬉しい事ですが
この文化財の指定を受けるのも
かなり大変なご苦労がいるようです

切れ長の目の阿と下唇を噛み締める吽の垂れ耳狛犬

幣殿内にはノンビリとした鹿さんが

古代庭園 阿自岐の森の湧水池には白鳥と鴨が泳いでいます

由緒と本殿案内、狛犬の拡大写真はこちらで