神明社

所沢市中富1501(平成18年11月26日)

東経139度29分31.06秒、北緯35度49分38.03秒に鎮座。

【狛犬情報・furuyaさんより】
地元、と言っても隣市ですが、とてもいいところで、珍しい「いも狛犬」などありますので、紹介させていただきたいと思います。柳沢吉保が開拓をすすめた地域で、お寺も吉保の創建とのことです。
明治16年1対と、甘蔗の神の参道に鋳物製の「いもの狛犬」(ダジャレですねえ)があります。製作は2006年11月と新しいのですが、とても愛嬌のある珍品です。

神明社は通称、富(とめ)の神明様。

御祭神は、天照大御神、倉稲魂命(うかのみたまのみこと)・誉田別命(ほんだわけのみこと)[応神天皇]・大山祗命(おおやまつみのみこと)、木花開耶姫命・追雄命(ついのおのみこと)
以上はいただいたパンフレットに記載

この神社は、関越自動車道・所沢ICの北西3km程の辺り多聞院というお寺の隣に鎮座しております。多分、嘗ては一体であったと思われます。元禄7年(1694年)、武蔵川越(7万2000石)城主となった柳沢吉保はこの辺りの開拓を進めるにあたり、入植者の菩提寺として建てられた上富(三芳町)の多福寺と共に祈願所として建立された多聞院。その守護神としてこの地に祀られたのではないでしょうか。

神社入り口

太めのはげ親父を思わせる愛嬌のある狛犬です。拡大写真はこちら。

(明治16年(1883)建立)

拝殿

甘藷乃神(いものかみ)。享保の飢饉の3年後、幕府の命を受けた青木昆陽が下総(現千葉県)など甘藷の栽培に成功。飢饉の救荒作物として普及しました。川越藩南永井村4代目名主だった吉田弥右衛門は、干ばつに強く、やせ地にも育つサツマイモの話を聞き、息子の弥左衛門を上総志井津村のサツマイモ農家に送り、種芋と栽培方法を村に持ち帰りました。寛延4年(1751)。これが、川越いもの初めだそうです。その吉田弥右衛門と甘藷先生(青木昆陽)を、お祀りしたのが、この神社です。作り始め255年を記念して建立したそうですので、1751+255=2006 平成18年かと思います。

甘藷を持つ狛犬は恐らくこの狛犬だけであろうと思われます。尾の流れが綺麗な江戸狛犬です。

(平成18年(2006)11月建立)

【狛犬情報・furuyaさんより】
いままで「川越芋」は川越付近で産していたのだと勝手に思っていたのですが、(でも芋畑がないなあと気にはなっていたのですが)川越は出荷地であって、主産地は三富地区だとここを訪れて初めて知った次第です。