石尊宮(太子堂内)

さいたま市緑区大崎1723(平成20年2月24日)

東経139度42分32.17秒、北緯35度53分0.56秒に鎮座。

【狛犬情報・gamanさんより】
 今日はかわいいのを見つけたので、送りたいと思います。ここは他の神社に寄った帰りにたまたま見つけた所でして、車一台がやっと通れる幅しかない道を走っていると、ちらっと小さな赤い鳥居が見えたのです。お稲荷さんかな、と思い通り過ぎようとしたらすぐ隣にお墓が見え、墓地に神社の取り合わせも珍しいなと思い、寄ってみたらこの子達がいました。(これが狛犬に呼ばれたというのでしょうか)
 場所はさまよってたどり着いたので、よくわかりませんが、さいたま市緑区で、新見沼大橋の料金所の南約100mぐらいのところにありました。
 太子堂という寺というかお堂の敷地内にあり、祠も非常に小さく、神社名もわかりません。ただ狛犬の台座に「奉納 石尊宮」と彫ってあり、これが神社名なのかもしれません。

 太子堂はここから約500m程北に有る国昌寺の境外仏堂です。掲示板に案内があるごとく、寛文9年(1669)奉納の鰐口が市指定有形文化財として有名です。
 石尊宮については何の資料も見あたりませんが、石尊信仰は、神奈川県伊勢原市にある大山阿夫利神社を中心とする山岳信仰のことで、現在の阿夫利神社は明治の神仏分離令によって新たに建てられた神社です。古くは大山(標高1251m)山頂の石尊大権現と山腹にあった大山寺が信仰の中心でした。
 大山(=雨降山)山頂に大磐があり、その磐に神が降りると信じられていたため、「石尊」の名がついたとされています。大山祇神、大雷神、高龗の三柱が御祭神です。

太子堂
太子堂に架かる山額 寛文9年(1669)奉納の鰐口

石尊宮入口

境内の様子
参道左脇の青面金剛像 参道右脇の不動像
台座には社号標代わりの社名が… 社殿と狛犬
宝暦3年(1753)生まれの狛犬
阿吽ともに平らな頭上に小さな突起があります。江戸尾立ちと思われますが、双方ともに殆ど尾が欠けています。垂れ耳で、体表には瘤がたくさん付き、上半身の発達した狛犬ですが、滑落したことがあるのか、あちらこちらで欠損が見られます。顎髭や鬣、脇毛は細い線書きで表され、鬣の途中には小さな渦が見られ、江戸中期の狛犬の特徴がよく見られます。
狛犬の拡大写真はこちらで
(宝暦3年(1753)5月吉日建立)