氷川神社

新座市大和田4(平成17年12月18日)

この神社はJR武蔵野線・新座駅の北北西約1.4km、113号線の新座北高校信号北に鎮座しています。
案内によると、延暦21年(802)の創建といわれ、御祭神は素盞嗚尊です。大和田は、古くから鎌倉幕府の国衙領で、大和田郷といわれていました。中世の「鎌倉道」で、「いざ鎌倉へ」の道として利用された鎌倉街道は、この氷川神社とお隣の普光明寺の間を通っています。
113号線に面して神橋と鳥居が建ち、奥深い境内には未だ武蔵野の面影を残す自然林が豊かです。参道を歩むと拝殿の後ろには精緻な彫刻の施された入母屋造りの本殿があり、これは享和3年(1803)に再建されたものです。
実は私は?十年前にこのすぐ近くの幼稚園に7年間勤めていました。その時には神社に全く興味が無く、一度参拝には来ましたが、お祭りは来たことがありませんでした。4月には例祭で武州里神楽 が、7月末には170年以上続く勇壮な裸神輿のお祭りが行われており、今から考えると残念なことをしていたと悔やまれます。
又ここには、年代不明のはじめの進化系のような素朴な笑い狛犬と、優雅で雅な江戸狛犬が居て、狛犬ファンも必見の神社です。

社号標 神橋と神社入り口
参道の二の鳥居 参道の三の両部鳥居
境内の様子 拝殿
境内入り口の、しょうわ狛犬の後ろに隠れるように居たおくゆかしい江戸尾付き狛犬。
阿は髷のような角付きで、アーモンドアイで大口。可愛い牙がご愛敬。
吽は大きく分厚い垂れ耳でこれまた大口。阿吽ともストレートの鬣が大きく背中に流れ、身体の瘤を隠しています。
薄べったいタケノコのような尻尾が背中に向かって真っ直ぐ張り付いています。
写真では分かりづらいのですが、阿吽ともに笑い顔の楽しい狛犬です。
(引又横町 石工・長吉 儀忠 文化9年(1812)春吉辰建立)
享和3年(1803)に再建された精緻な彫刻の施された入母屋造りの本殿
境内にあった仏像 境内社・熊野神社
熊野神社前の優雅で雅な江戸狛犬。
出雲に行って出雲構え獅子と出雲丹後狛犬ばかり見てきたので、久しぶりの江戸狛犬に感動。
少々鼻ぺちゃさんですが、ふくよかで良い顔つきの狛犬です。彫りも滑らかで毛の流れも流麗です。
夫と二人、しばらくは感心して、只眺めていました。
(弘化3年(1846)4月吉日建立)
境内社・榛名神社 境内社・稲荷神社
境内社・伊勢神宮

狛犬の拡大写真はこちら。