八坂神社

加須市麦倉2551 (平成18年8月7日)

【狛見倶楽部 佐野支部 クマちゃん通信員より】
 神社は、飯積向古河線を飯積方面に向かい、利根川の埼玉大橋近くにあります。安永4年と大正11年の狛犬が迎えてくれました。境内には、鈴木弘覚翁の碑があり、北川辺町の文化財に指定されています。

 地区の住民からは細間の天王様と親しまれているこの神社ですが、創建由緒などはわかりませんでした。狛犬の建立年から換算すると、江戸時代中期にはもう創建されていたと思われ、本殿の精緻な彫刻からは、もっと以前のような感じも受けます。御祭神は素盞嗚尊でしょう。昔は祇園囃子と呼ばれるお囃子もあり、盛大に執り行われていた例祭は7月の第二土・日曜日にあり、御輿の渡御等が行われているようです
 又、何故ここに石碑が建てられたのかは不明ですが、町指定有形文化財・鈴木弘覚翁碑には、翁が江戸時代末期には尊皇攘夷論者であり、京を追われてからは北川辺町の薬師堂に住み、青少年の教育と、特に養蚕を奨励し、実習地を設け、桑の栽培や優良な種子を配布して農事改良に一生を尽くした、郷土の恩人であると書かれています。

神社入口 二の鳥居と拝殿
安永4年(1775)生まれの犬のような姿態の狛犬。
人の良いおじさんみたいな顔をして、チョコンと座っていますが、
尾や身体に、欠けたり傷が付いたりしています。
鬣は浅い線刻のように彫られ、太ももには瘤が付けられています。
阿吽で下半身の太さが異なるように見えます。
前脚が細いですね〜、阿の左足は補修してあるようですが、良く今まで持ちこたえてきたと思います。
(安永4年(1775)4月吉日建立)
大正11年生まれのデカ顔で鼻の下の長い狛犬。
阿は塊のような子狛を連れています。顎髭が綺麗に切りそろえられ、
余計に顔の下半分が強調されてしまいました。
鬣や尾の渦は綺麗に巻かれていますが、彫りが単調で堅い感じがします。
(大正11年建立)
拝殿の額 拝殿内の様子
本殿覆い屋              本殿。
素晴らしい彫刻が施されているようですが、
細かい目の金網が張ってあり、見にくくて残念です。
青面金剛、庚申塔など 町指定有形文化財・鈴木弘覚翁碑