八坂神社

鳥栖市古野町(平成23年8月5日)

東経130度30分56.65秒、北緯33度22分27.92秒に鎮座。

 この神社は鳥栖駅の北西約700m、長崎街道沿いに鎮座しています。入口に立つ鳥居を潜ると、参道は東に30m程付けられていますが、すぐに左側、北に進路を変えています。突き当たりには推定樹齢320年のご神木・大楠が聳え、参道脇には三重の塔や猿田彦大神碑が配されています。
 北に向かう参道途中には二の鳥居が立ち、社殿前左右に「大蘇鉄」が植えられ、天保3年生まれと思われる筑後型狛犬が社殿を見守っています。千鳥破風付き入母屋造りの拝殿は天井絵が描かれ、弊殿、流造の本殿が繋げられています。又、境内周囲には生目八幡宮、天満宮等の境内社が点在しています。
 説明板によると、この辺りは江戸時代には瓜生野町と呼ばれ、長崎街道の轟木宿と田代宿の中間地点にあたり、人の往来の賑やかな場所で、商家が立ち並び市が開かれていました。街道を行く旅人の安らぎの場だったことでしょう。

 御祭神:素盞鳴尊、櫛稲田媛命、大己貴命
 祭礼日:1月1日・元旦祭、4月15日・春祭、7月20・21・22日・夏祭(祇園山笠引)、11月21・22日・秋祭、11月15日・七五三祭、毎月1・15日・月次祭
 境内社:生目八幡宮、天満宮他
 由緒:縁起によれば「正安元年(1299)山城八坂神社の分霊を勧請」とされ、神輿が出て、流鏑馬などの祇園会がにぎやかに執り行われていました。



神社入り口
入口に立つ明神鳥居 鳥居に掛かる額
参道の様子
長崎街道沿いにある入口から、参道は東に30m程付けられていますが、すぐに左側、北に進路を変えています。
猿田彦大神 三重の塔
推定樹齢320年のご神木・大楠
参道途中に立つ二の鳥居
参道の様子
境内の様子
普通の神社では「右近の橘・左近の桜」が植えられているのですが、この社では社殿前左右に「大蘇鉄」が植えられていました。
拝殿前、天保3年生まれと思われる筑後型狛犬
「思われる」としたのは、年銘部分に剥離があり、一番上の文字に「天」らしきものが見え、又、干支に「壬辰」がある事から類推すると、該当しそうな「壬辰」は天保3年、明治25年、昭和27年があります。又、別の台座に「社僧・別当」等の文字がある所から江戸時代の建立と考えられるので、天保3年を選択しました。阿は垂耳、吽は立耳で角付きです。筋肉質で体格が良く、実に堂々とした狛犬です。
狛犬の拡大写真はこちらで
(天保3年(1832)壬辰6月穀旦日建立)
拝殿
拝殿目貫彫刻・波間に大魚
拝殿木鼻・狛犬
拝殿内の様子
拝殿天井絵
弊殿
本殿
境内社 境内社:天満宮
境内社:生目八幡宮
境内社二社 神楽殿
大楠の聳える鎮守の杜