柄崎(つかさき)神社

武雄市武雄町武雄7436-2(平成23年11月5日)

東経130度0分54.58秒、北緯33度11分35.66秒に鎮座。

 この神社は武雄温泉街の北西、桜山公園内に鎮座しています。
 桜山駐車場入口に鳥居が建立されており、鳥居脇に大正11年生まれの狛犬が居ますが、植え込みの陰に隠れて余りはっきりとは見えません。駐車場左側の植え込みの中程から、公園内に参道が付けられており、初めは快適な遊歩道を歩くのですが、その内左手の山の中に足を踏み入れると、坂がどんどんきつくなり、雨上がりの山道を登るのはかなり難儀しました。そして、最後のカーブを曲がりきり平坦な道を左側に50m程進み、この道で良かったのかどうか不安に思う頃、前方に建物と石段が見えてきます。
 石段の上には左手に拝殿か展望台と思われる開放的な建物が建ち、正面に大きな石祠の石殿が建立されています。復路はここから左手に進み、全く異なるルートで帰ってきたのですが、きちんと駐車場に戻って来られました。
 因みに武雄温泉の開湯は約1200年前で、伝説によると神功皇后が凱旋の途、太刀の柄で岩を一突きしたところ、たちどころに湯が湧き出たと言われています。その為、昔は柄崎温泉とも、又、蓬莱山の麓に湧くことから蓬莱泉とも呼ばれていたといい、肥前国風土記にも登場しています。豊臣秀吉が朝鮮出兵の際に、負傷兵士の湯治場として利用したといわれ、江戸時代は街道の宿場町としても栄え、幕末には長崎を往来した勤皇志士や文人らが盛んにこの湯を訪れたといわれています。

 御祭神:神武天皇
 祭礼日:4月3日
 由緒:明治維新に際し、第29代佐賀藩主・鍋島茂昌は、佐賀本藩の屋敷を引払ったが、その時、邸内に奉祀した神社を武雄に移して、温泉の上の山にお祀りしたのが、神武天皇社(柄崎神社とも云う)である。毎年四月三日が、例祭日で、現在行われている春まつりの起源になった。
(「長崎街道今昔」より)

参道入口に当たる桜山駐車場入口
参道入口に立つ明神鳥居 鳥居に掛かる額
鳥居脇にいる大正11年生まれの狛犬
上向きでやや大顔、前脚が太くどっしりと落ち着いた感じに見えます。けれど顔の作りは整っており、鬣・顎髭・尾の毛筋が深 く流麗な流れや大きな渦を見せているので、華やかな感じもします。鼻の下の口蓋が割れています。
狛犬の拡大写真はこちらで
(大正11年(1922)9月建立)
桜山駐車場の様子
柄崎神社へと上がる参道の入口は、この写真の左手にあります。
「柄崎神社参道」案内板と参道入口
参道脇に祀られる石仏 「柄崎神社参道口」案内板
「柄崎神社参道口」案内板から先の参道は、初めは広く緩い坂道ですが、その後登山道のような険しい小道となり、何回かきつい坂道のカーブを曲がって平坦な道を左側に50m程進むと、前方に建物が見えてきます。
社頭
石段の参道
拝殿?展望台?
大きな石祠の石殿
石殿木鼻・狛犬と象
参道脇に置かれた石仏
拝殿又は展望台?から木々越しに見える武雄温泉街