正一位神社

武雄市東川登町袴野(平成23年11月4日)

東経129度59分27.07秒、北緯33度8分29.21秒に鎮座。

 この神社は武雄南ICの南西約400mに鎮座しています。
 34号線脇に参道の入口があり、一の鳥居が建立されています。そこから一般道と共用の参道が北西に約250m程続き、六角川に架かる神橋を渡ると、二の鳥居を経て神社へと行き着きます。境内周囲は玉垣で囲まれ、三の鳥居を潜り境内に入ると、正面に明治39年生まれの狛犬が護る開放的な拝殿、本殿鞘堂が建立され、社殿左側に境内社が配されています。又、本殿前にも文化6年生まれの狛犬がいます。
 9月の彼岸の中日に奉納される「武雄の荒踊り」は旧武雄藩に伝わる芸能で、国指定重要無形文化財となっていますが、素朴で力強く、武道の型を思わせる貴重な伝統芸能の様です。いつか拝見したいものです。

 御祭神:橘諸兄
 祭礼日:9月の彼岸の中日
 境内社:天満宮、天照皇太神宮
 由緒:正一位神社は宇土手区の氏神社で、御祭神は橘諸兄です。鎌倉時代以降に武雄平野を中心とする長島荘の惣地頭となった渋江(橘)氏の始祖が橘諸兄であることから渋江氏とかかわりの深い神社といえます。
 西暦奇数年の秋の彼岸の中日には、風願成就として国指定重要無形文化財の「武雄の荒踊り」が宇土手区民により奉納されます。荒踊りは戦国時代に島原の有馬氏が攻めてきた際、夜襲により撃退、宇土手まで追撃し、戦勝祝いに足軽たちが即興的に踊ったのが始まりとされ、宇土手の荒踊は大地を踏みしめる動作で、素朴で力強く、武道の型を思わせます。

34号線脇の参道入口に立つ一の鳥居 鳥居に掛かる額
一般道と共用の参道は、一の鳥居から北西に約250m程続きます。
参道途中を横切るように流れる六角川に架かる神橋
参道途中に立つ二の鳥居 鳥居に掛かる額
社頭
神社入り口に立つ三の鳥居 鳥居に掛かる額「大明神」
境内の様子
拝殿前、明治39年生まれの狛犬
白い滑らかな肌の、美形の狛犬です。小顔で、首や背筋をピンと伸ばした姿は、気品が感じられ、又、遙か遠くまで睥睨しているようにも見えます。毛筋が丁寧に綺麗に彫られ、鬣にはその先に形の良い渦が付いています。阿は前歯が欠けてしまい残念ですね。
狛犬の拡大写真はこちらで
(石工・式浪 西野伊作 明治39年(1906)丙午建立)
拝殿
拝殿内の様子
本殿鞘堂
本殿正面
本殿を護る文化6年生まれの狛犬
ずっと本殿を護り続けてきたのでしょう、200歳にもなるというのに、風雨に曝されていないので、まるで平成生まれの狛犬のように新しい感じがします。拝殿前の狛犬とは対照的に、男性的な雄々しい感じの狛犬です。
狛犬の拡大写真はこちらで
(文化6年(1809)己巳建立)
境内社:天満宮
天満宮内に安置されている御神像
境内社:天照皇太神宮 石祠
ご神木・大楠