素鵞(すが)神社

武雄市武雄町富岡小楠(平成23年11月4日)

東経130度1分41.98秒、北緯33度11分46.59秒に鎮座。

 この神社は武雄中学校の南西に鎮座しており、53号線沿いに入口があります。
 入口には肥前鳥居が立ち、参道の右側は駐車場になっています。入口から葉楠などの大樹が林立する大きな鎮守の杜が見え、その中に境内へと上がる石段の参道が作られています。その石段脇には「天照大神講」碑があり、境内に上がると、正面に大正12年生まれのどっしりとした狛犬が護る、開放的な入母屋造りの拝殿と本殿鞘堂が建立されています。又、社殿右には境内社と共に市重要文化財・「木造 牛頭天皇坐像」の案内が写真と共に提示されています。
 市の中心部に祀られている神社ですが、市街地のど真ん中にあるとは思えない程の、大きく豊かな鎮守の杜が豊かな神社でした。

 御祭神:素盞鳴尊
 祭礼日:不明
 境内社:二社
 由緒:素鵞神社はもとスサ神社といわれ、祭神はスサノオノミコトです。武雄領主2代の資茂が塚崎に赴任する際、京都の祇園社と比叡山の日吉神社の分霊を鎧の両袖に入れ、塚崎では東にあたる岩富名(小楠)のスサ神社に祇園社の分霊を祀り、祗園林と名付けたと伝えられており、資茂の存在を考える上で重要な資料です。
 木造牛頭天王坐像は仏教美術でも数少ない牛頭天王像の一つであり、京都や奈良の神社仏閣にある彫像や画像をみても本像のような密教的天部形の例はなく、国内の牛頭天王の図像を考察する上でも貴重な資料です。また、一緒に納められていた木造神像等8躯についても、市内の彫像文化や信仰史を考える上で貴重な資料です。
(「武雄市の文化財−木造牛頭天王坐像」より)

入口
入口に立つ肥前鳥居
参道の様子
社頭
樹齢約210年のご神木・大楠
ご神木・夫婦楠?
「天照大神講」碑
石段参道と境内入口
石段脇に聳えるご神木・大楠
境内入口に立つ台輪鳥居 鳥居に掛かる額
拝殿前、大正12年生まれの狛犬
やや大顔で、前脚が太く短く体高が低いので、全体的な印象は、どっしりと落ち着いた感じに見えます。けれど顔の作りは整っており、鬣・顎髭・尾の毛筋が深く流麗な流れや大きな渦を見せているので、華やかな感じもします。鼻の下の口蓋が割れているのは浪速の影響が入ってきた為でしょうか?
狛犬の拡大写真はこちらで
(大正12年(1923)12月吉日建立)
拝殿
本殿鞘堂
境内社 石碑
慰霊之碑 出征祈念碑
境内社 市重要文化財
「木造 牛頭天皇坐像」案内
ご神木・大樫