黒尾神社

武雄市朝日町中野黒尾6741 (平成23年11月4日)

東経130度1分38.89秒、北緯33度12分54.95秒に鎮座。

この神社は高橋駅の北西約2km、黒尾山東南麓に鎮座しています。270号線を走っていると、黒尾山の山腹に一際目を惹く巨木が立っており、それがこの社のご神木・大ケヤキで、晩秋の賑わい・紅葉が進み、黄金色に輝く雄姿は見事…の一言に尽きます。
入口には肥前鳥居が立ち、石段の参道を上がっていくと平坦な参道の左手に境内社の天照皇太神宮が祀られていますが、嘗てこの社にてその雄姿を見せていたもう一本のご神木・大銀杏の切り株も納められていました。
尚も石段を上がっていくと、境内正面には入母屋造りの開放的な拝殿、本殿鞘堂が建立されており、両社殿共に鳥除けの為か周囲に網が掛けられています。又、境内右にはご神木の大ケヤキが聳え、境内社の天神社が配されています。
昔は現在地から南に300mほどの田圃の中に鎮座していた様ですが、湿気が強く、社殿の腐食が甚だしかったので小高いこの地に遷座されたようです。山の斜面を切り開き、静かで明るい雰囲気の、気持ちの良い参拝が出来る神社となっていました。

御祭神:景媛
祭礼日:11月11日
境内社:天神社、金刀比良宮、天照皇太神宮、八天神
由緒:黒尾大明神は神母景媛(武内宿禰の生母)を祭神とす。
元武雄郷にては創建最も久しく年月を経たる有数の神社にして 其の年代は詳かならざれども九百年以前に勧請せし古社にして 古文社により鎌倉府の崇敬浅からざりしことたりと 古昔は現今の社地を距る一町余の東南に鎮座ありし 毎年9月24日には厳格なる秋祭の式を行い 其の馬場道には流鏑馬等ありて参詣人群集し 非常に盛典なりしと言い 今に神幸林馬場先馬場下宮ノ浦等の名あり 又 射手塚の現存するを見るも架空の伝説にあらざること明なり 降て天正11年夏(340年前)悪疫大に流行也しかば 前記の社地の余りに低湿にして穢れ多く 為に神威を汚し奉らんことを慮り 村民相謀り 現在の高燥なる土地を選びて 新に社殿を建立し 十二像の薬師如来を大明神に勧請し 祭神景媛の御側立として崇敬し奉りしかば悪疫頓に全滅也りと依て其願成就として11月11日に村民挙って大祭典を行い以て今日に至る 明治維新の際神仏合祀を禁ぜらりしにより 御側立たる薬師は光明院に遷座し奉りしも 又後 社殿に安置也り 拝殿にある献額は 安政4年今より150年前のものにして 鳥居は寛政12年の建立なり 尚大ぎんなの側の大神宮は延宝8年の建立なり



社頭
参道入口に立つ肥前鳥居 鳥居に掛かる額
石段の参道
参道の様子
参道左に祀られる天照皇太神宮
元市指定天然記念物さが名木百選
「黒尾の大銀杏」の切り株
天照皇太神宮御神像
石段参道の様子
境内入口
境内の様子
拝殿
本殿
境内社:天神社
県名木古木指定 樹齢210年のご神木・大ケヤキ
樹齢・210年、樹高・25m、幹回り・4.7m、枝張り・25m