海童神社

武雄市北方町志久焼米(平成23年11月4日)

東経130度5分17.01秒、北緯33度12分51.65秒に鎮座。

 この神社は北方駅の北東約260m、焼米溜池の西畔に鎮座しています。34号線に一の鳥居が立つ参道入口があり、北に向かって参道を160m程上がると境内に行き着きます。途中には飛び狛さんが乗っている嘉永2年(1849)建立の常夜灯や、二の鳥居、三の鳥居が建立されており、参道右には満々と水を湛えた焼米溜池に悠々と泳ぐ鴨の群れが見えたり、対岸の北方四季の丘資料館付近の紅葉が見えたりと、楽しみながらの参道歩きが出来ました。
 境内には大きな森を背景に、唐破風付き妻入りの開放的な拝殿、入母屋造りの中殿、三間社流造の本殿が建立されており、この辺りでは見かけない容姿の昭和10年生まれの狛犬も、周囲の景観に溶け込むように静かに佇んでいました。

 御祭神:豊玉彦神、豊玉姫神、合祀祭神:天照大神、大地主神、保食神、市杵島姫神、管原道真公
 祭礼日:元旦祭・1月1日 1月3日、祈念祭・3月23日、例祭・8月23日、夏祭・8月23日、供日祭・10月19日、秋祭・11月23日、お火たき・12月30日
 境内社:中王社
 由緒:焼米宿の中程には、観音堂、東には玉垂宮、海童神社(海津社)、龍王社が祀ってあった。
 寛政12年(1800)、鍋島治茂公は、白石地方の新田が開発され、灌漑用水、干害防止を兼ねた焼米溜池を築造させた。その折、海童神社は龍王社の境内に遷座され、航海、農業の神、霊験あらたかな神社として崇められている。…後略…。

参道入口に立つ一の台輪鳥居 鳥居に掛かる額
参道の様子
石段参道と常夜灯
飛び狛さんが乗っている嘉永2年(1849)建立の常夜灯
石段参道途中に立つ二の台輪鳥居
焼米溜池の西を通る参道
三の台輪鳥居 鳥居に掛かる額
参道の様子
境内の様子
拝殿前、昭和10年生まれの狛犬
この辺りでは見かけない容姿の狛犬です。小顔で垂れ耳、浪速のような波打つ口辺、スリムな身体に獅子紋が残ります。鬣は渦の先にストレートヘアー、太めの尾は根元で9個に分かれ、8個は根元近くで大きく渦巻き、背中から立ち上がっている先は太い毛筋がソフトクリームのように優しく螺旋を描いています。
狛犬の拡大写真はこちらで
(昭和10年(1935)2月吉日建立)
唐破風付き妻入りの開放的な拝殿
本殿への参道
中殿
本殿
中王社 社殿改修記念碑
神社境内から見える焼米溜池