八坂・粟嶋神社

佐賀市北川副町新郷787(平成23年8月8日)

東経130度18分52.02秒、北緯33度13分49.14秒に鎮座。

 この神社は30号線と八田江川に挟まれた地域に鎮座しています。
 神社入り口には「粟嶋神社」と書かれた社号標が立ち、境内入口には幟を立てるポールと灯籠が建立されています。そして、境内の案内板には「八坂神社」と「粟嶋神社」が併記され、同程度の規模の二社殿が並列に並んで建立されています。
 参道正面の鳥居には「粟嶋社」と書かれた額が掲げられていたので、始めは左側の拝殿が粟嶋社の社殿かと思っていましたが、社殿内に「八坂神社」の額が掛かっているので、こちらが「八坂神社」の様です。
 とすると、右側のお洒落な狛犬が護る社殿が「粟嶋神社」で、更にその右側に境内社の稲荷神社が祀られています。又、境内後ろから右側にかけて、末社の小祠や石碑等が多数纏められています。
 この社には「八坂神社」と「粟嶋神社」に、そして境内隅に「先代さん」の、種類の異なる3対の狛犬がいました。

八坂神社
 御祭神:素盞嗚尊、管原道真公、武美加津知命
 祭礼日:10月第一日曜日 御神行
 境内社:稲荷神社、猿田彦大神、青面金剛、太神宮、辨財天、金神、天満宮、天照皇大神宮、八幡宮
 由緒:後宇多天皇 弘安4年(1281)の勧請にして、其の後、寛永19年(1642)藩主鍋島勝茂社殿の造営をなし、時々、与賀、川副、西郷の為、五穀豊穣悪役転除の祈願あり。

粟嶋神社
 御祭神:少彦名命、大己貴神
 祭礼日:4月3日 御開帳
 由緒:粟島神社は婦女子の守護神にして病気平癒、商売繁昌の神として、全国に聞ゆ施薬の神大己貴神(大黒天)及諸病、諸難を救い給う少彦名命を祭神として俗に粟嶋大明神と称し奉る。

社頭
社号標「粟嶋神社」 参道の様子
境内入口
台輪鳥居 鳥居に掛かる額「粟嶋社」
八坂神社を護る建立年代不明の岩狛さん
吽は顔面が酷く欠けていますが、それ以前に鬣・尾・爪や岩の作りなど、阿吽の作りが大分異なりますから、これは一対ではなく何らかの理由で他人同士を組み合わせた物と思われます。
狛犬の拡大写真はこちらで
向かって左、八坂神社拝殿
拝殿内の様子
本殿
向かって右、粟嶋神社拝殿
拝殿内の様子
本殿
粟嶋神社を護る昭和8年生まれの狛犬
阿は口中に玉を含み、吽は俯き加減で、控えめで思慮深そうな狛犬です。頭と身体のバランスが良くありませんが、身体に牡丹の花を彫り込んだりしてお洒落な面も見せています。
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(昭和8年(1933)6月吉日建立)
境内社:稲荷神社
猿田彦大神、青面金剛等 太神宮等
石祠 猿田彦大神、庚申塔等
辨財天、稲荷大明神、地蔵等 金神、天満宮等
天満宮、庚申塔、太神宮等 猿田彦大神、天照皇大神宮等
鳥居の部材、八幡宮額、狛犬 御神馬像
境内隅にいた先代さん
尾が欠けていますが、こんなに迫力のある狛犬と久しぶりに出会った…という気がします。阿吽共に構えで、阿は口中に玉を含み、吽は歯を剥き出して唸り声を上げている様です。体中を剛毛で覆われているような彫り方も珍しいですね。
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ご神木