龍王宮

佐賀市川副町小々森718(平成23年8月8日)

東経130度17分49.92秒、北緯33度11分32.08秒に鎮座。

 この神社は444号線の南、八田江川東岸に鎮座しています。地図には「八大龍王宮」、佐賀市地域文化財データベースには「海童神社」と記載されていますが、境内の「由来」案内板に「龍王宮」との記載があるので、私達は境内の「由来」の社名にしました。
 社地は市街地の中にあり、海に近い低地でもあるのですが、銀杏・楠などの大樹が聳える雰囲気の良い感じの神社です。入口には「八大龍王宮」の額が掛かる台輪鳥居が立ち、海に関係した神社らしく大きな亀像も一対奉納されています。境内左には末社が纏められ、右には忠魂碑や境内社が祀られ、正面に明治32年生まれの狛犬が護る唐破風付き入母屋造りの拝殿、流造の本殿が建立されています。
 とても綺麗に清掃、整備されている気持ちの良い神社でした。

 御祭神:綿津見命
 祭礼日:不明
 境内社:西ノ宮他
 由緒:人皇百五代後奈良天皇の天文5年(1536)佐賀城主・龍造寺隆信公が犬井道から嘉瀬川尻へかけて有明海岸を巡視された時、丁度暴風雨の後で海岸堤防は、ずたずたに破壊され家や田畑は海水に洗われて、その被害のひどさに驚かれこの辺に守護の神はないかと尋ねられました。家臣が近郷には、守り神のない事を申し上げたところ、隆信公は、早速鹿ノ江遠江守に命じて当時の広江津(現在地)に八大龍王宮を建立し海の守り神として祭られました。
 以来450年近郷近在の村民の崇敬厚くお地王さんといって親しまれて来ました。犬井道の海童神社は、後日当龍王宮より分祀されたものと伝えられています。尚、大正2年(1912)12月社殿を新築し、当時広江にあった三社大神、管原大神の二社を合祀し現在に至る。(以上佐賀郡誌による)
…後略…

社頭
台輪鳥居 鳥居に掛かる額「八大龍王宮」
境内入口にある明治33年建立の亀像
境内の様子
参道脇にいる明治32年生まれの狛犬
落ち着いた雰囲気で、尾が太く大きな狛犬です。
狛犬の拡大写真はこちらで
(明治32年(1899)11月建立)
拝殿
弊殿と本殿
境内社 忠魂碑
天照皇太神宮 大乗妙典壱千部塔
石祠 石祠
北野天満大自在大神、龍王宮 恵比須様
恵比須様 恵比須様
大黒様 西ノ宮
恵比須様 石仏
恵比須様 恵比須様
末社を護る一体だけの狛犬
この狛犬は末社前の円柱に乗っていますが、寸胴体型や腰を深く下ろして無防備に座る姿に、幼さを感じました。阿だけが残っているようですが、風化が激しく表情はよく分かりません。
狛犬の拡大写真はこちらで
(昭和9年(1934)5月吉辰日建立)
ご神木・大楠