佐賀市伊勢町(平成16年8月22日)
(寛文7年(1667)制作)
(嘉永2年(1849)終夏吉日制作)
普通、伊勢神宮は勧請できないのですが、伊勢神社のHPには日本で唯一伊勢神宮より破格の恩恵をうけ、分霊を勧請することのできたお社です、と載っています。これは戦国時代に佐賀の郷士・杉野隼人という侍が53回も伊勢詣でをして、その熱心な崇敬心により伊勢神宮から分霊をいただき、佐賀の地(田手)に祀った事に始まるそうです。ですから現在でも、伊勢神社の社名は全国に数ヶ所あるようですが、伊勢の神宮より御分霊をいただいたという御由緒は、全国でここだけで、本当の意味での「伊勢神社」は、三重と佐賀にしかないといわれています。
藩祖鍋島直茂は、ここに詣でたのち子宝に恵まれ、その嫡子・勝茂が生誕して後は、鍋島家の崇敬を受けるようになりました。また、鍋島藩政時代には、領民が他国へでることを嫌い、神埼の田手神社とここにお参りすれば、伊勢の神宮にお参りした事と同じ、とのおふれにより肥前の国はもとより、九州各地からも大勢の参拝があったと記されています。
毎年紀元節の大祭は徹夜で祭行され、市内近郊から選出された「伊勢会」の代表である「大神様」「小神様」が紋付袴姿で祭典に奉仕し、大勢の人で賑わうようです。
またこの神社には、確認出来る範囲では佐賀市最古の肥前狛犬が有りますという碑がでていました。
肥前鳥居
これが佐賀市最古の肥前狛犬です。
ふくよかで眠った様な眼をして、今は静かに余生を楽しんでいる
というような風情です。
こちらは打って変わって、大きく身体を乗り出して
今にも飛び出しそうな活動的な岩狛です。
拝殿
本殿
境内の様子
摂社の狛犬
神社とは関係ありませんが入り口で面白い物を見かけたので掲載します。
ムツゴロウのマンホールの蓋
大名行列のどぶ板
ここには肥前ちゃんがもう一対、摂社の前に居ました。