天満宮

小城市芦刈町芦溝571(平成23年8月7日)

東経130度13分5.5秒、北緯33度14分15.94秒に鎮座。

 この神社は牛津駅の南東約1.6kmに鎮座しています。
 長閑な田園地帯を南北に走る道路に「大天満神社」の額を掲げる一の鳥居が建立され、更に180m程先の小路公民館北に神社は鎮座しています。「大天満神社」とは由来によると町内各部落に祭祀してある天満宮の元となった神社という意味だそうです。
 入り口には市指定重要文化財の二の肥前鳥居が立ち、同じく市指定重要文化財の四脚門の神門を入ると境内となります。周囲に大樹が聳える境内中央奥に、肥前狛犬と岩狛さんが護る、唐破風付き入母屋造りの拝殿、流造の本殿が建立され、素敵な拝殿天井絵も見られます。又、周囲には境内社や石祠なども祀られています。

 御祭神:菅原道真公
 祭礼日:不明
 境内社:天照皇太神宮他
 由緒:天満宮の祭神は、「菅原道真公」で、筑前太宰府天満宮の御分霊であり、創建は建暦・建保(1211〜1218年…今より770余年前)の頃と言われているが、明らかでない。
 その後明応(1492〜1500年…今より490余年前)年間関東から下向した千葉氏が、小城地方を領することになったが、千葉氏は大いにこれを尊崇し、次いで当時の芦刈郷の地頭であった鴨打、徳島、持永、南里、神代氏等も郷社として崇敬していた。
 現在町内各部落に祭祀してある天満宮は、当社をさらに分霊鎮坐したもので、当社を大天神、部落のものを小天神とも言い伝えられている。
 明治6年村社に列し、その後明治40年神饌幣帛料供進指定神社として、取扱われていた。
 なお当社にある「石造肥前鳥居」は、佐賀県、ならび福岡県と長崎県の一部に分布する地方色豊かな特色のある石造文化の一つで、当町では唯−のものである。
 又境内にある彫物を施した「四脚門」も他に例を見ない由緒深い価値のある文化財の一つである。

参道入口に建つ一の台輪鳥居 鳥居に掛かる額
「大天満神社」
社頭

神社入り口に立つ市指定重要文化財・二の肥前鳥居 鳥居に掛かる額「天満宮」
市指定重要文化財・四脚門の神門 社号標「大天満神社」
境内の様子
拝殿前にいる大型の進化形肥前狛犬
直置きで、阿吽の位置が反対です。阿はお腹の下が少しだけ刳り抜いてあり、吽もくびれた滑らかな彫りがしてあるので、多分同じ造りと思われますが、前腕部が欠け、定かではありません。整った横顔と縦ロールの鬣が素敵な狛犬さんですね。
狛犬の拡大写真はこちらで
拝殿前、明治27年生まれの岩狛さん
この子達も大柄で、爪先立ちで、大きな顔を岩の上に乗せて、覗き見をしているようなポーズをとっています。阿は口中に玉を含み、吽の口蓋の波々が達磨落としの最上段の様な感じでとっても可愛いかったですよ。
狛犬の拡大写真はこちらで
(石工・武富文吉 明治27年(1894)菊月(旧暦9月)建立)
拝殿
拝殿内の様子
拝殿天井絵
弊殿と流造の本殿
境内社
石祠 天照皇太神宮
天照皇太神宮 天照皇太神宮
天照皇太神宮 石仏
境内社?