白山神社

佐渡市宿根木(平成19年4月29日)

 この神社は小木半島南部の佐渡小木海岸中央辺りの宿根木地区の重要伝統的建造物郡保存地区奥に鎮座しています。何も知らないでこの地区に来ていたのは私達だけのようで、観光客の方達は船形の三角屋や伊三郎家の軒下飾り、称光寺等の歴史的建造物を見ながら、地区内の散策をしているようでした。この歴史的建造物などが建つ称光寺川沿いの狭い路地の奥に鎮座しているわけですが、背後は昔崖崩れが起きたというほどの深い杜で、静寂の中にも凛とした空気が漂う神社でした。

 主祭神:菊理姫命、配祀:伊佐奈岐尊、伊佐奈美尊、金刀比羅宮、天満宮、鹿島神、竜王殿
 例祭日:10月15日〜10月16日(ちとちんとん(県無形文化財指定)、大獅子、鬼太鼓)
 由緒:建治3年(1277)に加賀の白山本宮から勧請され、私邸で祭られていましたが、嘉元2年(1304)に現在地に社殿を創建して全村の鎮守となりました。御神体は海中から上がった菩薩像だそうです。現在の本殿建立は寛文元年(1661)、大工は若狭小浜住人牛田治兵衛であるという棟札が残っています。昭和37年に裏山で崖崩れが起こり社殿が傷んでしまったそうです。「佐渡神社誌」等には、明治41年(1908)に強清水の白山神社(菊理姫命)、琴浦の白山神社(菊理姫命)、戸上神社(手力男命)を合併したとされていますが、この3社は現在は旧社地に復座された模様です。(新潟県神社探訪参照)

神社入口 社号標「村社 白山神社」
市指定文化財・
安永2年(1773)建立の石鳥居
文政2年(1819)生まれのお猿顔狛犬。
吽には小さな角があり、阿は開いた口から舌をペロッと出しています。佐渡では見かけないタイプで、猿面顔に小さな耳が付き、五本に分かれた尾は背に張り付いています。二の腕が太く、前脚と後ろ足は補強の意味もあるのでしょう、先端で一緒になっていますが、阿は左足部分が修復されています。
狛犬の拡大写真はこちらで
(文政2年(1819)9月建立)
大きな拝殿 本殿覆い屋
拝殿内・左「天満宮」、中央「白山神社」右「龍王殿」
本殿前左右に控えていた狛犬達
犬というよりも猫に近い子もいますね。
本殿縁にいる石造神殿狛犬。
本殿近くには行けないので、顔の表情がよく分かりませんが、面白そうな子です。
秋葉大神 風雪に耐え
芸術的な形に成長したご神木