小布勢神社

佐渡市西三川1159 (平成19年4月29日)

 この神社は国道350号線・大倉谷に小布勢神社・北参道の碑が建っており、そこから1.2km程進むと右側に鎮座しています。今は廃校となってしまった旧西三川中学校の丁度真ん前くらいに当たります。奥行きのある境内には能舞台が設えられ、向拝の無い拝殿奥には、石の柵に囲まれた御食石と呼ばれる細長い石のご神体が祀られていました。又入口には 嘉永4年建立のとても出来の良い佐渡狛犬がおりました。

 御祭神:大彦命
 例祭日:9月第2土曜日
 由緒:この社は旧郷社で、室町時代、西三川の地頭本間山城入道によって建立されたといわれています。本殿内には、ご神体が祀られておらず、本殿裏の石の柵に囲まれた、御食石(みけいし)と呼ばれる細長い石がご神体です。この石は昔から村人によって神の降臨される場(座)として神聖視された「磐座」と考えられていて、この石に対して神事を行い祭りをしています。また、付近から子持勾玉の出土やその他勾玉、有孔円板(粗鏡)などの滑石製模造品といわれる、いわゆる三種の神器(玉、鏡、刀)を模造した石製品の出土があったことから、神社が建つ前から祭りや儀式が行われていた場所だったことがわかります。
 小布勢神社の例祭には御輿と獅子が出て、西三川から豊田に至る12ケ村を練り歩きます。
 御食石の古式の神事は、8月14日の夕刻、神官によって行われます。新しい稲穂の籾を1粒ずつとり、皮をむいて「カワラケ」に入れてすりつぶし、いくらかネバってくると藁で包みます。一方籾をつぶして甘酒をつくり、この両方を三方に載せて神官宅から御食石へ持っていき、拝礼して三方の上のものを御食石めがけて投げ入れます。この時、石や囲いの柵などに触れないようにし、終わると急いで引き上げますが、決して後を振り返ってはならないといわれています。(佐渡観光Naviより)

小布勢神社 北参道碑 社号標「郷社 小布勢神社」
 嘉永4年(1851)生まれの佐渡狛犬。
羽吉・羽黒神社の佐渡狛犬から、3年後に建立された狛犬ですが、両者ともに共通して彫りの深い端正な狛犬で、気品に満ち、身体の線も滑らかで良くできています。
 狛犬の拡大写真はこちらで
(嘉永4年(1851)3月建立)
向拝の無い拝殿
本殿 ご神体の御食石(みけいし)
末社 境内社
猿田彦大神 この方は何方でしょう?
能舞台