善知鳥神社

佐渡市相川下戸町(平成19年4月30日)

 この神社は相川の南西の外れに近い旧道沿い、殆ど45号線との合流地点近くに鎮座しています。
 相川では金銀山の開発によって人びとや物が諸国から集まるのに従い、郷内を纏めるため、山の鎮守に慶長10年(1605)・大山祇神社が、町方の総社として慶長5年(1600)・善知鳥神社が創建されました。
 と一般的には言われていますが、宝暦に刊行された「佐渡相川志」には、「社名の「善知鳥」は郷の名にして神号には非ず。神体は住吉大明神」と有り、又、当社は相川に移される以前には、金泉村戸中の洞屋上に鎮まっていたという橘法老説もあるそうです。現在地に遷座されるまでには鎮座地や社領に変遷があり、創建は仁平元年(1151)で、現在のような社殿が造営されたのが、慶長五年(1600)のようです。
 現在10月19日に行われている市の民俗文化財指定の祭礼は、寛永20年(1643)から始まり、祭りの区域は、下戸村より戸地村までの七郷で、神輿渡御・鬼太鼓、豆蒔・よけ馬・長刀・棒遣い・ネブタや竿灯、ダンジリ(山車)などが繰り出す盛大なもののようでした。(佐渡ヶ島がっちゃへご「ガシマ」より)

神社入口
昭和15年生まれの出雲構え獅子風の狛犬
この時期の狛犬は厳ついものが多いのですが、この狛犬は何処か楽しそうです。
出雲のものとは明らかに違うので、佐渡の石工さんが造られたものと思います。
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(昭和15年(1940)4月吉日建立)
社号標「郷社 善知鳥神社」           境内の様子
境内に居る建立年代不明の狛犬
阿は4本に分かれた角を付け、鼻先の長い惚けた感じの狛犬です。鬣は毛先を軽くカーブさせ短めで、背中一面に亀甲模様が残っています。細い前脚を踏ん張り、腿には渦巻き模様が付けられ、佐渡には見かけないタイプの狛犬です。
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平成10年に生まれたての広島玉乗り狛犬
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(平成10年(1998)4月吉日建立)
拝殿
拝殿内の様子

拝殿の木鼻・狛犬と象
本殿覆い屋 境内社・東照宮