戸河神社

佐渡市下相川(平成19年4月30日)

 この神社は相川から45号線で北上すると、左手に千畳敷の案内板が立っているので、その路地を入ると鎮座しています。集落の外れの海に面した小さな丘の上に石垣が組まれ、境内が造られていました。境内のすぐ裏手には、海に突き出した小さな丘に、昔の灯台らしきものが建っています。

 主祭神:戸川藤五郎、配祀:須勢理姫命、倉稲魂命、豊玉姫命
 例祭日:6月15日
 由緒:主祭神の戸川藤五郎(炭焼藤五郎)は、佐渡に残る炭焼長者伝説の主人公で、「佐渡神社誌」には、永禄の頃(1558〜69)に駿河からやって来て、下相川の日蓮宗寺院本光寺境内に住んだとあります。金山が発見されると精錬用の練炭の需要が増え、この地に集まってきた炭焼き業者の一人なのでしょうが、炭焼業を営んで得た収益で、当地の発展に尽力したと伝えられています。
 明治40年(1907)に近隣の百足山神社(須勢理姫命)と稲荷神社(倉稲魂命)を合祀し、また後に琴崎神社に合祀されていた冨崎神社(豊玉姫命)がさらに加わりました。合祀社・百足山神社のムカデは、鉱脈の象徴でもあり、山神の大山祗社ともかかわっており、主祭神・炭焼藤五郎とも深い関係が有ったのではないかなどと推測すると、何処までも想像が膨らんでしまいます。(佐渡ヶ島がっちゃへご「ガシマ」参照)

神社遠景
近くの丘に建つ昔の灯台 社号標「村社 戸河神社」
神社入口 境内入口
明治4年生まれの佐渡狛犬
常に海風に当たるせいか、海側に向いた表面の剥落が進んでいます。かなり上向きで、阿は口中に玉を含んで居ます。尾が大きく長い子達です。
狛犬の拡大写真はこちらで
(明治4年(1871)9月大吉日建立)
社殿正面と右側面から
社殿内の様子 社殿前から入口を振り返る
眼下には日本海が望めます。
千畳敷と、何処までも澄んだ日本海の海。
魚が泳いでいるのが良く見えました。