北野神社

佐渡市稲鯨字中村(平成19年4月29日)

 この神社は相川方面から45号線で南下し、稲鯨地区で旧道に入ると左側に鎮座しているのですが、民家の間の路地の奥にあるので、入口の社号標を見落とさないようにして下さい。風雪をよけるために社殿が囲われている部分があり、全体像は把握できないのですが、とても手の込んだ装飾が施されていました。

 御祭神:菅原道真公、猿田彦命
 例祭日:8月25日
 境内社:船玉神社
 由緒:由緒には「神体菅公ノ像ハ稲鯨村八郎左衛門ト云シモノ、元禄九年海上ニ於テ拾ヒ上ゲ奉リ、居宅ニ移シ奉ルト雖モ、在家殊ニ漁業ヲ常トナスニヨリ憚ル事多ケレバ、享保六年七月、社ヲ居宅内ニ建立シテ勧請シ奉リ、其後、安永五年再建、明治十年神社据置許可ヲ受ク」とあります。要約すると元禄9年(1696)に海上で御神体となった菅公の木像を得た村民が自宅に奉祀したのが始まりで、後に享保6年(1721)に社殿を建造し、安永5年(1776)に再建したということのようです。
 この時引き上げられた御神体の木像は、山形県最上のある社の御神体で、「ある日、早朝海上に異光を発するものを認め、水竿で引き寄せてみると、箱があり、中に木像と一巻の書類があった。彩色のため京都に向う途中、船が佐渡沖で遭難し漂着したものだ」という伝承があります。(佐渡ヶ島がっちゃへご「ガシマ」参照)

社号標 神社入口
如何にも天神様らしく、鳥居の脇、梅の木の下に狛犬がいます。昭和13年生まれでライオン顔の子です。阿は口中に玉を含んでいます。
(昭和13年(1938)11月25日建立)
拝殿
拝殿の彫刻。頭貫には波間に龍が彫られ、下には同じく波間に亀がいます。
木鼻と拝殿角の柱には狛犬と象がいます。
拝殿の木鼻は恐そうな狛犬です。
虹梁には精緻に彫られた波間に龍がいます。
境内社・船玉神社 ?大神碑