大神宮

佐渡市稲鯨字砂原(平成19年4月29日)

 この神社は相川方面から45号線で南下し、稲鯨地区で旧道に入り漁港で右折すると、右側人家の奥に鎮座しています。極小規模の神社ですが、拝殿の彫刻には目を見張るものがあります。佐渡に来てとても分かりやすかったのは、各集落毎に殆ど一社の神社が祀られていることでした。ところがここ稲鯨にはこの社の他に、北野神社、金毘羅神社と、行けなかったのですが地図にはもう一社神社マークがあります。この地では組ごとに別に神仏を祀っているのだそうで、良く明治期の一村一社制の嵐が吹きまくった時に無事に残れたものと感心しました。

 御祭神:天照皇大神
 例祭:祈年祭・1月16日(隔年毎に大般若祈祷と神楽を交互に行う)、例祭・8月25日
 由緒:「佐渡国寺社境内案内帳」には、天文21年(1552)勧請とあり、明治16年の「神社明細帳」には、「村社。祭神天照皇大神。後鳥羽天皇が天叢雲剣の写を千振作らしめ給いし内、その一振を神体とした、と口碑にあり。慶長の頃、吉田兼治当国下行の事あり。その砌、右の御剣を改めて勧請し奉る」とあります。大神宮の氏子は砂原に多く、御神体の太刀は、鱈場で網にかかって上った太刀という寄り神伝承が残っています。(佐渡ヶ島がっちゃへご「ガシマ」参照)

神社遠景
社号標「村社 大神宮」 神社入口
日本最大の狛犬奉納数を誇る昭和15年、世相を反映して厳ついものが多いようです。
(昭和15年(1940)12月建立)
拝殿 拝殿に掛かる社額
「天照皇大神」
拝殿の頭貫・龍、木鼻・狛犬と象
ここまで精緻な彫刻はそうそうお目にかかれません、「お見事!!」の一言です。
拝殿の木鼻・狛犬と象
良い面構えの狛犬と、目まで笑っている象
奥に本殿覆い屋