市場稲荷神社

泉南市信達市場(平成18年1月3日)

 この神社は国道26号線・市場南信号から真っ直ぐ東にはいると、650m程で左側に鎮座しています。
 境内案内によると、主祭神・豊宇気毘売大神は鳥羽天皇代、天仁元年、伊勢外宮から勧請しました。配神、赤井神社は淡輪書にあるまぼろしの巨利佛性寺の守護神でした。同じく配神・牛神神社は牛の守護神で、毎年七夕の早朝、農家はそれぞれの牛を追って参拝する習わしでしたが、現在町内に牛は一頭もいず、この風習は断絶しました、とあります。
 この地は平安時代、白河法王や後鳥羽上皇が熊野詣でのおり、宿舎となったので、信達荘御所村といわれていました。その後、江戸時代になるとこの周辺に市が立つようなり、特に年末には盛大に歳の市が開かれ賑わったので、御所村を市場村と改めました。この頃から商売の神様として稲荷が祭られるようになり、「市場稲荷神社」と呼ばれるようになりました。
 そんなに広くはない境内ですが、平屋造の大きな拝殿から、御簾越しに本殿を眺めるという優雅な造りで、流石法王や上皇が熊野詣でのおりお泊まりになった由緒ある神社、と、昔日の栄華を一人偲んでおりました。

神社入り口
平屋造の大きな拝殿 御簾越しに眺める優雅な本殿
拝殿前の活力溢れる浪花狛犬
本殿前の優雅な神狐