堺市西区鳳北町1(平成18年1月2日)
この神社は阪和線・鳳駅の北北東約600mに鎮座する和泉国一ノ宮です。
今でも広大な社地に数々の社殿が建ち、普段だったら往時の中臣・藤原の権勢が未だに垣間見られる、そんな由緒正しき佇まいを感じさせる神社なのでしょうが、この日はお正月の初詣客でごった返し、ゴミはうずたかく積まれ、参道や境内には夜店が所狭しと建ち並び、とても荘厳な雰囲気を味わえるどころではありませんでした。ここは再度、平常時にゆっくりと参拝したいと思います。
御祭神は日本武尊、大鳥連祖神で、由緒は伝承によると、日本武尊は東国の蝦夷平定の折りこの神社に立ち寄って戦勝を祈願しました。その日本武尊が東夷征伐の後、30歳で伊勢能褒野で亡くなり、白鳥となって最後に留まったのがこの地で、白鳥を祀るため竹内宿禰が勅命により神鳳を造立、創建されたのが和泉の国一の宮・大鳥神社であるといわれています。またこのとき一夜にして種々の樹木が生えたので境内の森を千種の森と言うようになったと伝わっています。
式内社6社・大鳥大明神、大鳥美波比神社(天照大神)、大鳥北浜神社(吉備穴戸媛)、大鳥井関神社 井瀬神社(弟橘比売)、大鳥浜神社(俗:井戸森明神、両道入姫・二道)、押別神社が、境内、境外社となっています。
社殿は秀頼の再建したものが大阪の乱で兵火に遭い、徳川家綱が再建、綱吉が修繕しています。明治38年火災に遭い、現在の建物は明治42年の再建です。